〔株式スコープ〕09年3月期経常利益は前年比‐5.5%、環境好転で早くも上振れ期待

2008年 05月 16日 14:44 JST
 
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   <東京市場・16日>

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        |     経常利益の増減率     |    株価動向    |

  関連業種   ┿─────┬─────┬─────┼─────┬─────┿

         | 09年3月期|上半期予想| 前期実績 | 前場終値 | 前日比 |

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鉄鋼  |  ─21.1|  ─36.4|   ─5.7|  1296.62|  +37.21|

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非鉄金属|  ─19.3|  ─37.1|   ─0.1|  1090.88|  +11.31|

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電気機器|    1.8|  ─21.0|   10.0|  1971.16|  ─4.14|

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輸送機器|  ─24.3|  ─33.0|    9.2|  2292.80|  +20.86|

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卸売業 |   17.6|    6.5|    4.4|  1379.73|  +26.21|

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小売業 |   7.8|   ─6.1|   ─5.1|  690.37|  ─5.24|

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全体平均     ┃   ─5.5┃  ─20.7┃    5.0┃  1402.23┃  +9.36┃

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*新光総合研究所の算出データをもとに作成。

*単位は%、増減率は前年との比較。

*全体平均は5月15日までに発表した976社の平均、株価は。

 水野 文也記者

 [東京 16日 ロイター] 3月期企業の決算発表シーズンは最終コーナーを回り、

09年3月期の予想がほぼ固まった。現時点での09年3月期の経常利益予想は前年比

5.5%減益の予想と、これまで株価が織り込んだとされる2ケタ減益は回避される数

値となっている。会社側が計画を立てた時期に比べ足元の環境面が好転しているため、

早くも上振れを期待する関係者が少なくない。

 

 新光総合研究所がまとめた2008年3月期決算集計(東証1部)によると、15日ま

でに決算内容を開示した976社(対象はデータ取得可能な金融を除く東証1部上場企

業、全1238社で発表率は78.8%)の09年3月期業績見通しは、経常利益増減率

が5.5%減となった。時価総額で換算した発表率は95.9%に達しており、ほぼシーズ

ン全体を織り込んだ数字といえる。

 

 この通りの業績予想となると、7期ぶりの減益となるが、市場では全体的な発表結果に

ついて悲観視するムードとなっていない。2ケタ減益になるとの見方に傾いていたため、

思ったよりも良かったというのがその理由だ。

 集計した同研究所・クオンツアナリストの山本光孝氏は「アナリストの直前予想の中に

はプラスという見方もあったが、マーケットのコンセンサスは楽観的ではなく、2ケタ減

益を覚悟する雰囲気もあった。その点から安心感を引き出す結果となっている」と指摘す

る。

 

 さらに、市場のムードだけではなく、ここにきての環境好転も、減益予想という逆風を

弱めた。多くの輸出型企業が、ドル/円の前提想定レートを100円に設定したが、足元

では104─105円まで円安に振れていることが注目されている。市場では「もともと

企業は保守的に計画を立てる傾向が強いので、前提条件よりも環境が良くなれば、収益の

上振れを期待し始める」(欧州系証券トレーダー)という。

 ジーク証券・投資情報室長の水谷秀夫氏は「企業が計画を立てたと思われる時期は、円

高・株安で先行きに対する不安が高まっていた時期」とした上で「その時点より環境が好

転しているため、上方修正余地が生じている。円安が進み、米国景気が年後半から回復に

転じれば、業績に対する期待感が大きくなるのではないか」と述べた。

 976社の前後半別でみた増減率は、上半期は前年同期比20.7%減と2割減益予想

と厳しい状況となるが、反対に下半期では10.5%増とプラスに転じ、企業も後半の立

ち直りを想定している。

 

 他方、金額ベースでは減益予想となっているものの、社別に増益・減益を区分すると、

増益企業が618社(構成比63.3%増)、減益(横ばいも含む)企業が358社(同

36.7%増)と増益の方が圧倒している。

 この点について、新光総合研究所の山本氏は「銘柄規模の大きい主力企業に減益が目立

ち、小型株と称される企業に減益が少なかったことを示す」と指摘する。運用担当者は時

価総額を基準にポートフォリオを作成するため、指数へは減益予想の影響がダイレクトに

響くと考えられるが「個別企業のベースでみると、悪い決算予想ではない。当面は、個々

に物色するのであれば、利益を確保できるような相場展開になる可能性もある」(山本

氏)という。

 

 業種別では原料高を背景に、素材関連の厳しさが目立つ。円高の影響で自動車が属する

輸送用機器のセクターも厳しい。半面、「円高を克服する形で電機が増益見通しとなって

いる点は注目できる。海外勢が再び日本株に買いを入れているが、電機の底堅い業績に着

目するのではないか」(準大手証券情報担当者)といった声もあった。

 

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(ロイター日本語ニュース 編集 石田仁志)

 
 

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