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追加緩和、マイナス金利だけでなく量・質も選択肢=中曽日銀副総裁
2016年3月3日 / 03:10 / 2年前

追加緩和、マイナス金利だけでなく量・質も選択肢=中曽日銀副総裁

[那覇市 3日 ロイター] - 日銀の中曽宏副総裁は3日、沖縄県那覇市で講演し、先行きの金融政策運営について、新たに導入したマイナス金利だけではなく、従来からの量と質の面からの追加緩和も「当然選択肢となる」と語った。日本経済がデフレから脱却して持続的成長に向かうには、金融政策と政府による構造改革が「車の両輪」とした。

 3月3日、日銀の中曽宏副総裁は沖縄県那覇市で講演し、先行きの金融政策運営について、新たに導入したマイナス金利だけではなく、従来からの量と質の面からの追加緩和も「当然選択肢となる」と語った。写真は都内で昨年4月撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino)

中曽副総裁は1月29日に決定したマイナス金利付き量的・質的金融緩和(QQE)によって、長期金利がマイナスとなるなど国債イールドカーブ全体が一段と低下しており、金融機関貸出の基準金利や住宅ローン金利も「はっきりと低下している」と強調。その効果は「すでにあらわれている」と語った。

もっとも、マイナス金利によって金融機関収益が過度に圧迫されれば金融緩和の効果自体が弱まりかねないことに加え、金融機関が当座預金から現金にシフトする可能性があり、「マイナス金利の幅には自ずと限界がある」と指摘。

これらの点を考慮して当座預金の一部にマイナス金利を適用する3階層構造にしたとし、これによって金融機関収益への影響が緩和される一方、「イールドカーブの起点を引き下げるという政策効果は、しっかりと発揮される」との見解を示した。

また、欧州の事例を踏まえ、個人向けの預金金利がマイナスになるという心配は「杞憂」と語った。

先行きの金融政策運営については、昨年12月に国債買い入れ年限の長期化や適格担保の拡充などQQEの補完措置を決めており、「マイナス金利だけでなく、今後とも量および質の面での追加緩和も当然選択肢になる」との認識を示した。

一方、日本経済の持続的な成長を実現するには、成長力を高めることが不可欠と強調。ゼロ%台前半とも言われている日本の潜在成長率の引き上げには「労働生産性の底上げが鍵を握る」とし、「デフレ脱却に向けた金融政策と潜在成長率の引き上げに向けた構造改革」は、日本経済が持続的な成長に復帰するための「車の両輪」と語った。

年明け以降、世界的に金融市場の不安定な動きが続いているが、中曽副総裁は「日本経済のファンダメンタルズはしっかりしており、過度に悲観的になる必要はない」と指摘。物価の基調は「着実に改善している」とし、日本経済が緩やかに拡大するもとで、消費者物価の前年比上昇率も「物価安定目標である2%に向けて上昇率を高めていく」と語った。

伊藤純夫

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