Reuters logo
北朝鮮がミサイル発射、日米韓は強く非難 緊急安保理開催へ
2016年2月7日 / 00:49 / 2年前

北朝鮮がミサイル発射、日米韓は強く非難 緊急安保理開催へ

[東京 7日 ロイター] - 北朝鮮は7日午前、同国西岸から南の方向にロケットを発射し、国営テレビを通じ、地球観測衛星が軌道に進入したと発表した。これに対し、日米韓の3カ国は挑発的行為であり、断固として容認できないとの立場を直ちに表明。国連は、3カ国の要請により米東部時間7日午前11時(日本時間8日午前1時)から緊急安全保障理事会を開催すると発表した。

 2月7日、北朝鮮は、同国西岸から南の方向にロケットを発射し、国営テレビを通じ、地球観測衛星が軌道に進入したと発表した。写真は北西部東倉里の発射場から打ち上げられたとされるロケット。国営の朝鮮中央通信社(KCNA)提供(2016年 ロイター)

一方、中国政府は遺憾の意を表明し、関係各国に冷静な対応と朝鮮半島の緊張を高めるような行動をとらないよう求めた。

<ロケットは5つに分離、一部は地球周回軌道に入った可能性>

日本政府によると、北朝鮮は午前9時31分ごろに西岸から沖縄県地方の方向にロケットを発射。約10分後に沖縄県上空を通過して太平洋に抜けた。

発射されたロケットは5つに分離。これまでに4つの落下物が確認されている。1つ目は午前9時37分ごろに朝鮮半島の西150キロの黄海上、2つ目と3つ目は午前9時39分ごろに朝鮮半島の南西250キロの東シナ海上、4つ目が日本の南約2000キロの太平洋。4つ目のみ予告範囲外に落下したとみられるという。5つ目の物体は南に向けて飛行を続けた。

飛行ルートは、2012年12月に打ち上げた3段ロケットのテポドン2改良型(射程距離1万キロ以上)とほぼ同じコースをたどった。

米政府関係者によると、ロケットの一部は宇宙空間に到達したようだという。中谷元防衛相は北朝鮮が何らかの物体を地球周回軌道に投入した可能性があるとの見方を示した。北朝鮮は7日午後、国営テレビで、地球観測衛星を打ち上げ、軌道に進入させることに成功したと発表した。

<日本政府は強く抗議>

安倍晋三首相は官邸で記者団に「北朝鮮に対しては、繰り返し自制を求めてきたが、今回のミサイル発射は断じて容認できない。核実験に続き、明白な国連決議違反であり、国際社会と連携して、毅然として対応する」と述べた。

日本政府は直ちに国家安全保障会議を招集。菅官房長官は会見で、北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に抗議したことを明らかにした。さらに、国連安保理に速やかに協議を実施するよう、あらためて要請したことを明らかにし、日本政府としても「断固たる対応を検討する」と、独自制裁に踏み切る考えを示した。

<国連事務総長、挑発行為の停止を要求>

日米韓政府が事実上の弾道ミサイルとみなす北朝鮮のロケット発射は、2012年12月にテポドン2改良型を打ち上げて以来。

 2月7日午前、北朝鮮は同国西岸から南の方向にロケットを発射した。北朝鮮の予告通りに沖縄県上空を通過したものの、日本の領域に落下したものはないとみられ、自衛隊が破壊措置を実施することはなかった。写真は北朝鮮国営メディアが放送したロケットの映像から(2016年 ロイター/Yonhap)

この日の打ち上げを米国、韓国も強く非難。ケリー米国務長官は、平和と安全保障への「容認できない挑戦」として、日本と韓国の防衛に対する米国のコミットをあらためて確認した。

また、米国のライス大統領補佐官(国家安全保障担当)は「弾道ミサイル技術を利用した北朝鮮の打ち上げは、安定を損なう挑発的行為」で国連安全保障理事会の決議違反と非難。米国と同盟国の防衛に必要なあらゆる措置を講じるとの声明を発表した。

韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領も「許されざる挑戦」と非難し、国連安保理での早急な強い制裁を訴えた。

国連は、米国、日本、韓国の要請により7日の米東部時間午前11時(日本時間8日午前1時)から緊急安全保障理事会を開催すると発表した。また潘基文(パン・ギムン)事務総長は声明で、北朝鮮の打ち上げを強く非難、「挑発行為の停止」を求めた。

Slideshow (2 Images)

<中国は各国に冷静な対応要請>

一方、中国政府は遺憾の意を表明すると同時に、関係各国に冷静な対応と朝鮮半島の緊張を高めるような行動をとらないよう求めた。

中国外務省報道官は声明で「国際社会に広がった反対にもかかわらず、弾道ミサイル技術の利用を主張し打ち上げたことに対し、遺憾の意を表明する」と指摘。地域の持続的な平和と安定には対話が唯一の方法だと述べた。

これに先立ち中国の国営新華社通信は、北朝鮮の打ち上げについて朝鮮半島の緊張を高めると論評。朝鮮半島が核を保有したり戦争に陥ることはできないとし、収拾がつかない事態とならないよう全ての関係国に冷静な対応を求めていた。

北朝鮮北西部の打ち上げ施設でロケット発射の兆候がみられた1月末以降、周辺諸国は警戒を強めてきた。北朝鮮は2月8日から25日の間に「人工衛星」を発射すると予告していたが、6日になって7日から14日に前倒した。日本はイージス艦を東シナ海や日本海に、地上配備型の迎撃ミサイル「PAC3」を沖縄県などに展開して不測の事態に備えていた。

北朝鮮は1月6日、水爆と称して4回目の核実験を実施した。

(久保信博、山口貴也、村山圭一郎 編集:石田仁志、田巻一彦)

*写真を追加して再送します。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」
0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below