フランス産「黒トリュフ」、地球温暖化でますます入手困難に
[パリ 16日 ロイター] 独特の芳香で主にフランス料理で珍重される「黒トリュフ」。その希少性から高額で取引されるこの食材が、地球温暖化の脅威にさらされている。媚薬効果や健康効果もあるとされる黒トリュフだが、環境に極めて繊細な地下生キノコであり、水なしでは3週間以上生きることができない。
ヨーロッパの黒トリュフの主要生産地域では干ばつが続いており、地球温暖化が進んだ場合、黒トリュフは今後ますます手に入りにくくなると思われる。
トリュフ生産者団体のジャン・シャルル・サビニャック会長は、ロイターの取材に対し「以前は例外的だった不作の年が普通になりつつある」と語る。
主要生産国であるフランス・イタリア・スペイン3カ国の合計年間生産量は、19世紀には推計1000─1600トンだったが、現在は100トン前後に落ち込んでいる。フランスでは今シーズン、高品質の黒トリュフの収穫量が当初予想された半分の20トンだった。
フランス気象庁は、トリュフの名産地である同国南部トゥールーズの気候について、現在は年間4日前後で推移する平均気温35度以上の日が、今世紀末まで年間25─55日になると予想している。
供給不足と需要の拡大によって黒トリュフの価格は高騰しており、最近では1キロ当たり1000ユーロ(約16万円)と、1990年代末期に比べて3倍の値を付けることもある。
現在高値で取引されているからといって、フランス南部のトリュフ生産者が安心できるわけではない。ぺリゴール地方のトリュフ生産者組合の会長は「多くの栽培地が成熟しつつあるが、現時点ではトリュフ生産の将来がどうなるか分からない」と話す。気候の変化が地中海沿岸地域での収穫量を減少させている一方、地球温暖化によって、トリュフの育成に適した場所が北に移動しているからだ。
「黒いダイヤモンド」とも呼ばれる黒トリュフの収穫を夢見て、イングランド北部に足を伸ばすトリュフ生産者もいる。ただ、黒トリュフは霜に弱く、イングランド北部などでの生産が、従来の主要生産地の収穫減を補うほどにはならないとみられる。 続く...
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