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インタビュー:ヘッジ外債を拡大、米国債より欧州国債や米社債に妙味=日本生命CIO
2016年3月2日 / 05:57 / 2年前

インタビュー:ヘッジ外債を拡大、米国債より欧州国債や米社債に妙味=日本生命CIO

[東京 2日 ロイター] - 日本生命保険[NPNLI.UL]の大関洋取締役(有価証券運用担当、CIO)は2日、ロイターとのインタビューで、日本銀行のマイナス金利政策で年限10年以下までの国債利回りがマイナス圏に沈むなか、今後は為替ヘッジ付き外債などへの分散投資をより活発化させることになるとの考えを示した。

 3月2日、日本生命保険の大関洋CIOは、マイナス金利で日本の長期国債利回りがマイナスを付ける中、今後はヘッジ外債への投資をより活発化させることになる、との考えを示した。(2016年 ロイター/Toru Hanai)

また、その際の投資先としては、ドルの為替ヘッジコストが大幅に上昇していることを受けて、従来から日本の投資家の資金の受け皿となってきた米国債ではなく、米国のクレジット商品や、ヘッジコストの安い欧州国債などが主な対象になるだろうと語った。

同CIOが日銀のマイナス金利導入後にメディアのインタビューに応じたのは今回が初めて。

主な一問一答は以下の通り。

――日銀のマイナス金利政策導入で運用環境が厳しさを増すなか、運用方針に変更は。

「これまではまだイールドカーブが立っていて長い年限では一定の利回りがあったのが、マイナス金利になり国内債での運用では十分な利回りが得られなくなった」

「一方で銀行・生保には自己資本規制があり、リスクを取るためには資本が必要だ。アベノミクス以降、一定のアロケーションシフト、つまり資本の許容度の枠内で株を増やしたり外債を増やしたりと、できることは各社とも既にやってきた。これ以上リスク資産を増やすとしたら、自己資本に比べて高いリスクをとるのか、あるいは資本調達をしながらリスクを取るのかという選択になるため、それほど簡単ではない」

「自己資本規制との兼ね合いからは、ヘッジ外債を増やさざるを得ないというのが基本としてある」

――ヘッジ外債について。

「実は、ヘッジ外債で利回りを取るのもなかなか難しい。米国に関してはドルの調達コストが厳しくなってきた。ヘッジコストが(年率で)120─130ベーシスポイントと、これまでの倍以上になっている。その一方、米経済は堅調とはいえ、コモディティのところでインフレ圧力がないために金利はなかなか上がらない。米国の10年物国債利回りを1.7%として、ヘッジコスト分の1.3%を引くと0.4%。日本の20年国債買って0.5%ならば、どちらがいいのかという話になってくる」

「他方、欧州債は短期金利が低いのでヘッジコストが安い。セミコア(準中核)国のフランス、ベルギーに投資すると、ヘッジコストはほぼゼロで0.5%とか0.6%とることができる。周縁国のイタリア、スペインの方にいけば1.4%とか1.5%取れるが、イタリアの銀行の不良債権問題やドイツ銀行の債券利払い不安もあって、どんどんやれるかと言えば行きにくい状況だ」

「米国の潤沢なクレジット(社債)市場に目を向ければ、エネルギー・資源セクターでのミニ信用不安が起きた影響もあり、投資適格もハイイールドもスプレッドが相当高くなっている。米国債に投資するのではなく、ドル建てクレジット物に投資して、為替をヘッジして一定の利回りを得る、というのが次の選択肢だと思う。資源関連以外はそれ程ダメージを受けていないので、米景気が堅調であり続けるとみるならば成立する投資だ」

「ヘッジ外債ではなかなか利回りが取れないということを考えると、リスク許容度の範囲でオープン外債も活用していくということになるだろう」

──具体的なヘッジ外債の投資先は。

「ヘッジ外債に関しては、分散でやる。やはり米社債、欧州国債、欧州以外もワークする国があればヘッジコストと利回り状況の見合いでやりたい。ドル以外では利回りが高いもの中心に考えている。注目しているのは相当安くなっているポンド。英国のEU離脱問題が落ち着いて経済への不安が消えそうな時点にエントリーしたい」

「エマージングについては、資源エネルギー系がすぐに戻るとは思わないが、原油が下がりにくくなってきた状況で、リバウンドしやすいタイミングを捉えようとウオッチしている」

――現在の相場観は。

「1月初めに為替、原油などに相当ストレスをかけて下値を見た場合、日経平均の下値めどは1万5000円から1万6000円位と考え、その展望の下、動こうとしてきた。その後、実際その程度の下げが見られたが、市場は既に悪いことを相当織り込んでおり、ここからはリバウンドを狙う相場になるとみている」

「ただ、現在の消費者物価からみた購買力平価水準は129円で、昨年付けた125円の高値はその水準にかなり近い。アベノミクス開始時はドルが割安な水準にあったため、政策を打ち出すとドル円が大きく上昇し、政策効果も高かった。しかし現在は既にドルが割高な水準にあるため、政策を打っても効果が出にくくなっている」

「基本的にはドルが最強通貨との見方は変わらない。ボラティリティ―はあるだろうが、一部で言われるような1ドル=110円割れといった状況は想定していない。今の1ドル=110─115円というのは比較的安い水準だとみている」

*内容を追加して再送します。

インタビュアー:植竹 知子、佐野 日出之 編集:伊賀 大記

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