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アングル:地政学リスク山積、投資家はキャッシュ比率高め守勢に
2016年2月25日 / 05:27 / 2年前

アングル:地政学リスク山積、投資家はキャッシュ比率高め守勢に

 2月24日、英国のEU離脱を含めて世界各地で地政学的なリスクが高まっているため、投資家は守りに入り、キャッシュの保有比率を高めている。写真はEU離脱支持団体「グラスルーツアウト」のキャンペーンバッジ。19日ロンドンで撮影(2016年 ロイター/Peter Nicholls)

[香港/シンガポール 24日 ロイター] - 英国の欧州連合(EU)離脱を含めて世界各地で地政学的なリスクが高まっているため、投資家は守りに入り、キャッシュの保有比率を高めている。

投資家は通常、地政学的な変動については一時的要因として片づけることが多い。

しかし現在は英国のEU離脱、南シナ海をめぐる緊張、中東紛争、原油価格の下落、欧州の難民危機、混沌を極める米大統領選挙戦など、地政学リスクが目白押しだ。

ヘンダーソン・グローバル・インベスターズ(ロンドン)のマルチ資産共同責任者、ポール・オコナー氏は「2016年を見据えたときに歴然としているのは、長年見たことがないほどテールリスクが高まっているということだ」と語り、ヘンダーソン傘下のファンドのキャッシュ比率を15%程度としていることを明らかにした。

重要なことに、現在は世界の経済成長が不安視されて市場が乱高下したため、投資家のポジションがドルを買い、原油と新興国市場資産を売る方向に集中している。

つまりテールリスクが顕現化すると、大勢の投資家が一斉に同方向のポジションを巻き戻す恐れがあるということだ。

オコナー氏は「各々の取引が相関し、一極集中している上、テールリスクが大きいという事実を前に、当社は通常よりも大幅にキャッシュ比率を高めた」と言う。

キャッシュ比率を高めているのはヘンダーソンだけではない。バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(BAC.N)がファンドマネジャー198人(総運用資産約6000億ドル)を対象に実施し、先週公表した調査によると、キャッシュ比率の平均は5.6%と、2001年11月以来で最高となっている。当時は世界の投資家にとって米国の景気後退が最大のテールリスクだった。

<原油反発もリスク>

アリアンツ・グローバル・インベスターズのグローバルストラテジスト、ニール・ドゥエイン氏は、中東で紛争が勃発して原油価格が急反発すれば、世界は景気後退に陥るとみる。ヘッジファンドは原油安の長期化を見込むポジションに偏重しているため、大規模な巻き戻しが起こりそうだという。

トムソン・ロイターのデータによると、原油先物の建玉3067651MSHTは過去最高に近い売り越しとなっている。

ドゥエイン氏は「原油価格が1バレル=100ドルに上昇することが、市場が織り込んでいない地政学リスクの最たるものだ」と述べた。

(Saikat Chatterjee、 Nichola Saminather記者)

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