郵政マネー、市場は亀井担当相/斎藤社長の「寝技」警戒

2009年 10月 28日 17:16 JST
 

 [東京 28日 ロイター] 社長を筆頭に役員が大幅に刷新された日本郵政に関して、金融市場では莫大な運用資金の行き先に関心が集まっている。国の財政事情が悪化の一途を辿っているため国債発行の受け皿になる、との見方や、亀井静香郵政・金融担当相が意欲を示す中小企業への貸し出しに振り向けられる、との思惑が出ている。

 運用方針通りに淡々と資金が流れるならば読みやすいが、市場参加者にとって嫌なのが、運用方針には示されない「不透明な政策的な動き」だ。亀井氏だけでなく、政治との距離が近い新社長の斎藤次郎元大蔵事務次官の得意とするところ、との警戒感もある。

 株式市場では「新政権下で、財政ファイナンスの道筋がまだはっきりせず赤字を減らすメドが立たないまま、消費税を引き上げるまでの向こう3年間程度は国債増発の流れにある。郵政マネーはかっこうの受け皿となりそうだ」(国内投信投資顧問)との声が複数出ている。

 クレジット市場でも日本郵政が保守的な運用姿勢に傾斜するのではないかとの思惑が浮上している。日本郵政は民営化に向けて、クレジットなどリスク資産投資を許容して運用収益の向上を目指してきた。しかし「クレジットの国内市場規模に対して、プレーヤーとしての日本郵政が大きすぎたため、クレジット残高が予想していたほど積み上がらなかった」(国内金融機関の債券運用担当者)のが実情だ。

 今回の人事では、社長交代に加えて郵政出身者が取締役に就いた。これを受けて、「郵政OBが復権して古い企業体質に戻るのではないか」(同)との懸念もくすぶる。リスク資産投資の積極化に向けて、民間金融機関から人材を迎え入れて現在の運用体制が構築されてきただけに、人事が運用体制に与える影響を見極めたいとする市場参加者は少なくない。日本郵政が保守的な運用姿勢を鮮明にした場合、郵政マネーが国債管理政策に組み込まれるとの見方も出ている。

 そうしたことが現実に起これば、日本売りにもつながりかねない。為替市場では「日本郵政が国債投資を強化して財政の受け皿となり、財政拡大に歯止めがかからなくなれば、円売り材料になるとの受け止めもある」(バークレイズ銀行・チーフFXストラテジストの山本雅文氏)との声が出る。

 いずれにせよ、「日々、ディールをするわれわれにとって虚を付かれることが一番リスク。運用の透明性を図ってほしいが、亀井氏、斎藤氏ともに市場では逆の印象を持たれている」(ある都銀ディーラー)という。

 一方で郵政マネーの地方シフトを予想する見方もある。  続く...

 
 
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