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ロイター企業調査:しぼむ春闘賃上げ、大半が2%未満
2016年2月21日 / 23:22 / 2年前

ロイター企業調査:しぼむ春闘賃上げ、大半が2%未満

 2月22日、2月のロイター企業調査によると、今春の賃上げ率が2%以上と予想する企業は全体の16%にとどまり、昨年1月調査の40%に比べて大幅に減少した。2012年11月撮影(2016年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 22日 ロイター] - 2月のロイター企業調査によると、今春の賃上げ率が2%以上と予想する企業は全体の16%にとどまり、昨年1月調査の40%に比べて大幅に減少した。ベースアップ(ベア)実施予定の企業は現状で9%。8%への消費増税前からの賃上げ率累計が3%以下の企業が86%に上り、増税分をカバーできていない。

安倍晋三首相が力を入れる「同一賃金同一労働」という働き方もほとんどが現実的ではないとみている。

この調査はロイター短観と同じ期間・対象企業で実施。資本金10億円以上の中堅・大企業400社を対象に2月1日─16日に実施。調査対象企業は400社で、うち回答社数は240社程度。

春闘の賃上げ率予想をみると、最も多かったのが1.5─2%未満で29%、1%台前半が28%、1%未満は27%となり、2%未満が合計で84%を占めた。2%以上の企業は昨年1月には40%に上っていたが今年は16%。賃上げ機運は大分しぼんでいる。

2014年4月の消費税引き上げ以前と比べて賃上げ率が3%を超える企業は、今年の春闘を含めてもわずか13%。消費増税分さえ補えていないことになり、実質所得は目減りしたままとなりそうだ。

消費喚起につながりやすいベースアップを実施する予定の企業は9%に過ぎない。「ベアは実施せず定期昇給のみ。損益を踏まえて賞与で還元」(機械)、「賃金上昇は2%までに抑える。それ以上の業況反映は賞与で対応」(情報サービス)など、ベアには消極的だ。

春闘の賃上げ率予想

春闘の賃上げ率予想

労働市場改革について安倍首相が取り組もうとしている「同一労働同一賃金推進法」については、企業の間で否定的な意見が大半を占めた。「あまり現実的とは思わない」が74%、「非現実的」が17%となった。

「同一労働の定義が困難」(多くの企業)、「賞与で差が出るためあまり意味がない」(建設)「成果でみないと労働生産性の低下につながる」(卸売)「知見や成果など幅広い要素を加味すべき」(多くの企業)など多数の意見が寄せられた。

実施するには「正規社員の減給しかない」(機械)との回答が表すように、「非正規雇用者の賃金上昇」「正規雇用者の賃金引下げ」が起こり得るほか、「非正規雇用者の削減」と「正規雇用の拡大」を予想する回答が多かった。

「同一労働同一賃金推進法」には否定的意見が大半

「同一労働同一賃金推進法」には否定的意見が大半

中川泉 梶本哲史 編集:橋本俊樹

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