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九電・川内原発の基準適合を正式決定、再稼動は越年の公算=規制委
2014年9月10日 / 02:47 / 3年前

九電・川内原発の基準適合を正式決定、再稼動は越年の公算=規制委

[東京 10日 ロイター] - 原子力規制委員会は10日の定例会合で、九州電力(9508.T)川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)が新規制基準に「適合していると認められる」との審査書を了承した。同原発の安全対策について、昨年7月に同基準を施行して以来、初の合格判断を正式決定した。

 9月10日、原子力規制委員会は定例会合で、九州電力川内原発1、2号機が新規制基準に「適合していると認められる」との審査書を了承した。4月撮影(2014年 ロイター/Mari Saito)

<法律に基づく安全性を確認と規制委員長>

今後は、機器の詳細の確認などの審査が残るほか、再稼動に向けた地元同意などの手続きがあり、川内原発が実際に動くのは年を越す可能性が高い。規制委の田中俊一委員長は、定例会合後の記者会見で「法律に基づいたレベルの安全性が確保されることを確認した」と述べた。再稼動の是非について田中委員長は「原子力規制委員会の判断の外にある」と従来通りの見解を繰り返した。

<避難計画ずさん、再稼動に遅れも>

最終的な審査終了までには、機器類などの詳細をみる「工事計画」と、運転管理体制などを確認する「保安規定」に関し、それぞれ規制委の認可を得る必要がある。九電は両認可に関する補正申請を今月末に提出することを目指すとしている。

残りの審査と並行して、鹿児島県、薩摩川内市といった立地自治体の合意手続きが残る。

ただ、立地や周辺自治体の住民からは、鹿児島県や市役所が策定した防災・避難計画について、実際に事故が起きても役に立たないとの批判が噴出しいてる。

経済産業省は、地元の避難計画作りの支援に向けて職員を派遣することにしたが、同計画の改善に手間取れば、再稼動がさらに遅れる可能性もありそうだ。

九電は昨年7月、川内原発が新規制基準に適合しているかどうかに関する審査を申請。1年間の審査を経て規制委は7月16日、川内原発の安全性確保に関する基本方針・対策に関する「設置変更許可申請」に対し、「基準に適合していると認められる」とする「審査書案」を了承した。

<巨大火山噴火リスク、懸念退ける>

その後、1カ月間にわたる意見募集を行い、約1万7000件が集まった。原子力規制委員会は、これらの意見を精査した上で最終的な審査書に反映させるかどうか検討を進めた。

川内原発については、火山噴火リスクを軽視しているとの批判が火山学者から上がっていた。火砕流の到達距離が数百キロに及ぶ巨大なカルデラ噴火が発生し、高温の火砕流が原発の重大事故につながりかねない。審査書案に対する意見募集でも、火山リスクに対する意見が多数寄せられた。

しかし、規制委側は、1)川内原発の運用期間中に破局的噴火が発生するリスクは十分に小さい、2)監視体制の強化によって前兆を捉えることができる──とする従来の見解を変えなかった。

*内容を追加しました。

浜田健太郎 編集:野村宏之

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