G7こうみる:ドル急落リスク後退、95円台への円高遠のく=バンカメ 藤井氏

2008年 04月 12日 13:16 JST
 
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 <バンク・オブ・アメリカ 日本チーフエコノミスト兼ストラテジスト 藤井知子氏>

 声明文の為替部分で急激な変動に懸念が表明されたことで、これまでのようなドルの急落リスクは後退した。ドル高誘導の合意などといった大きな政策転換ではなく、これまでのG7声明文の考え方を踏襲、微調整したに過ぎないが、文言そのものが変更されたという心理的インパクトもあり、3月につけた12年半ぶりの円高水準である95円台への円高は遠のいたと見ている。週明けには米大手金融機関の決算が始まるが、大幅なドル売り仕掛けを踏み止まらせる効果はある。

 ただ、会合終了後に各国当局者が声明文以上の言及を相次ぎ避けたため、声明文がどの通貨のどの水準を指しているかはうかがい知れない。仏経済財務雇用相が為替部分の作成は「難しくなかった」としており、仏の主張は取り入れられたのかもしれないが、95円への急速な円高進行で困っているはずの日本当局は特段の言及をしていない。米国のコメントも以前と同様だ。本当に懸念しているなら、記者会見等で直接フォローアップしていいはずだが、必ずしも全員の意見が一致した感じではない。声明文の文言は各国の最大限の妥協点であり、ドル高誘導まではできないという限界を認めたとも言える。パニック的ではないが、ドルのじり安地合いは続くだろう。

 声明文に盛り込まれたFSFの提案に、特段のサプライズはない。「金融問題G7」としてこの点を強調したかったのは理解できるし、示された内容ももっともで、市場関係者にとって異論はない。しかし、年末までという時間設定は長すぎる。各国は最近の政策を自画自賛し、公的資金投入の是非を含めた議論を封じ込めたようだ。トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁は4%という金利水準は物価安定に寄与すると発言しており、金利差を手掛かりとするユーロ高/ドル安は続くと見ている。

 (東京 12日 ロイター)

 
 

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