COLUMN-〔インサイト〕サブプライム問題と内向きニッポン=野村資本市場研・大崎氏

2008年 02月 8日 18:45 JST
 

 サブプライムローン(信用力の低い貸し手向けの住宅ローン)を裏付けとする証券化商品の格下げと価格下落により、アレンジャーであった投資銀行や証券化商品を組み入れたSIVの運営やABCP(資産担保コマーシャルペーパー)へのバックアップライン供与を行ってきた金融機関が巨額の損失を被った。

 最近では、関連商品に保証を与えるモノライン保険会社の損失発生や格下げも報じられている。破たんする債務者の増加と金融収縮が実体経済に与える悪影響への懸念も高まっている。

 

 <米株下落が日本株に飛び火、一部に恨み節>

 

 9日に開かれる7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)では、金融機関のリスク管理や情報開示の強化など、中長期的な市場の安定化へ向けた方策が議論される見通しだが、世界の金融・資本市場の動揺は、容易に収まる気配をみせない。

 もっとも、この問題の日本への直接的な影響は小さいはずである。金融庁の資料によれば、日本の金融機関の昨年9月末時点でのサブプライム関連商品をめぐる評価損と実現損の合計は2760億円にとどまる。保有額全部が損失となるという、ほぼあり得ない想定をしたとしても1.4兆円程度。昨年3月期の実質業務純益6.7兆円、Tier1自己資本49.4兆円という数字からみれば、問題なく吸収可能な範囲である。

  続く...

 
 

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