UPDATE1: 人民元は著しく過小評価、為替操作国には認定せず=米財務省為替報告
[ワシントン 15日 ロイター] 米財務省は15日、半年に1度公表する為替報告書で、中国の人民元は依然「著しく過小評価されている」との見解を示した。ただ、今回も、中国を為替操作国と認定することは見送った。
財務省は、中国は最近人民元の対ドルでの上昇を加速させたと指摘、インフレ抑制に向けこのペースを維持するべき、との見解を示した。
報告書は「最近の(人民元)上昇の加速は歓迎すべき動きだ。しかし、全般的な上昇は依然不十分」とした。
さらに「最近のより速いペースの(人民元)上昇は維持されるべきだ。人民元は特に実効ベースで依然著しく過小評価されており、人民元に対する市場の上昇圧力は根強い」との見方を示した。
財務省によると、2005年7月から08年4月中旬までの間に人民元はドルに対して18.4%上昇したが、日本円に対する上昇は小幅にとどまり、対ユーロでは下落した。
米議会では、中国の為替操作国認定見送りで、対中法案の可決を求める声があらためて強まるとみられている。
民主党のオバマ上院議員やクリントン上院議員も、米経済の低迷を受け、人民元を含む対中貿易問題では中国に対して強い姿勢で臨むべきだとの認識を示している。
中国は2005年7月に人民元を切り上げだが、米国企業の間では、元が最大40%過小評価されているとの見方が多い。
報告書は、人民元の過小評価が中国経済や世界経済のリスクになると分析。中国の為替政策はインフレリスクをあおると指摘している。
「中国ではさまざまな物価指標が上昇しており、一般のインフレ期待も高まっているようだ」とし、大幅な元高を容認すれば、金融政策の自立性を高めることができるとの認識を示した。
報告書はドル安にも言及。ドルの下落は「米経済成長見通しの低迷、相対的な金利水準の大幅な変化、金融市場一般の混乱」を反映していると分析した。
<マレーシアリンギも過小評価>
今回の為替報告で為替操作国と認定された国はなかったが、報告書は、中国とならんでマレーシアも経常収支が大幅な黒字になっていると指摘した。
「マレーシアでは、大幅な経常黒字の継続と低水準の国内投資が、通貨の過小評価を示しており、これが、マクロ経済不均衡の原因になっている」と分析している。
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