インタビュー:日本株L/Sと得意の債券運用で日本市場に攻勢=キャプラ・インベストメント

2007年 11月 26日 16:40 JST
 
記事を印刷する |

 岩崎成子記者

 

 [東京 26日 ロイター] 2005年にイギリスで設立された債券のヘッジファンド運用会社キャプラ・インベストメント・マネジメント・エル・エル・ピー(Capula Investment Management LLP)が日本に進出する。同社の日本拠点となるキャプラ・インベストメント・ジャパンの酒井守代表取締役は、ロイターとのインタビューで、現在申請中の投資顧問(助言)業務の認可が下りれば、まずは日本株のロング/ショート(L/S)のファンドを(助言で)立ち上げる方針を明らかにした。

 日本株の運用では3─5年後に500─1000億円規模を目標にしている。日本株のL/Sファンドは、シニア・ポートフォリオ・マネージャーとして糸島孝俊氏(以前は三菱UFJ投信で日本株を運用)が運用する。将来的には投資一任業務の認可も取得し、得意の債券運用で日本市場に攻勢をかけたいとしている。

 

 酒井氏によると、英キャプラは、債券のアービトラージ運用を行っており、運用資産規模は約25億ドル。米ドルやユーロ、ポンド、円といったメジャー通貨のみの運用を行っているが、特に円通貨での運用においては、ロンドンから運用するよりはアジア時間に、日本(東京)に拠点を開き日本で優秀な人材を採用して運用した方がいいという考えもあり、07年6月に東京に駐在員事務所を設立。10月1日に株式会社キャプラ・インベストメント・ジャパンを設立することで運用拠点を設けた格好。まずは11月初旬に投信顧問(助言)業務の登録申請を行っており、早ければ年内、もしくは年明けには認可が下りる見通しだ。

 酒井氏は、助言業務の認可が下り次第、大手機関投資家の30─50億円規模のシードマネーを基に、糸島氏が運用する国内籍の日本株のL/Sのファンドをスタートさせる予定。ファンドマネージャーである糸島氏は、これまで日本株のロング・オンリーの運用であったこともあり、「当初1年間でL/Sファンドのトラックレコードを作り、その後、外国籍のファンドを立ち上げていきたい。将来的には海外投資家の資金も(日本株ファンドに)入れていきたい」(酒井氏)と述べた。酒井氏は、当初1年間のパフォーマンス次第では次の(外国籍)ファンドの立ち上げ時には募集の段階で200─300億円規模の資金は集まるとの見方をしている。このため3─5年後には日本株で500─1000億円規模の運用資産規模を目指している。

 

 キャプラ・インベストメントのシニア・ポートフォリオ・マネージャー、糸島氏は「かねてからヘッジファンドを運用したかった。自分は生涯の仕事を一ファンドマネージャーとして終えたいと思っている」とコメント。金融工学を駆使したファンドマネージャーが多いヘッジファンドの世界で、糸島氏は「どちらかというと泥臭いボトムアップ運用でも、ヘッジファンドに勝てることを証明したい。マーケットが下げても絶対リターンで勝って行きたい」と意気込みを見せた。糸島氏は、これから立ち上げることになる日本株ファンドについて「入っていくタイミングとしては悪くない」としている。

 

 また、現在イギリスの債券アービトラージ運用で大手の同社は「将来的には日本でも大きな資金を運用していきたい」(酒井氏)と考えている。日本でも優秀な債券のファンドマネージャーを確保でき、準備が整えばケイマン籍(外国籍)の債券ファンドの立ち上げも検討している。債券ファンドに関しては、3─5年後にはグローバルベースで、現在25億ドルの資産規模を35億ドル程度にまで拡大したい考え。

 

 (ロイター日本語ニュース 編集 石田仁志)

 
写真
日本経済はV字回復へ

タンタロン・リサーチ・ジャパンCEOのイェスパー・コール氏は1日発表された日銀短観を受けて、日本経済は「春口に底を打った」と指摘、今後V字回復へ向かうだろうと述べた。  ビデオ 

 

編集長のおすすめ

  • ニュース
  • 写真
  • ビデオ
  • 日本日本
  • アジア
  • 米国米国
  • 欧州
  • 東証1部 値上り率

株価検索

会社名銘柄コード
 
写真

サンフランシスコ地区連銀のイエレン総裁は、今後2年間はFF金利がゼロ近辺にとどまる可能性があると指摘した。  ブログ