〔株式スコープ〕造船重機大手の受注拡大、オールドエコノミー復権を象徴

2007年 11月 6日 14:29 JST
 
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   <東京市場・6日>

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  関連銘柄     | 前場終値 | 前日比 | PER | PBR | 利回り |

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三菱重工(7011.T: 株価, ニュース, レポート)    |   569円|   ─4円|  31.9|  1.29|  1.05|

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川崎重工(7012.T: 株価, ニュース, レポート)    |   387円|  +5円|  16.1|  2.07|  1.29|

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住友重機(6302.T: 株価, ニュース, レポート)    |  1374円|  +11円|  19.3|  3.71|  0.73|

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*PER、PBRは倍。利回りは%。PER、利回りは予想値から算出。

 水野 文也記者

 [東京 6日 ロイター] 造船重機大手の受注が拡大している。新興国からのおう盛

な需要や航空機分野の拡大が寄与し、オールドエコノミー復権を象徴した格好だ。ただ、

コスト圧迫の不安も生じているとの指摘もあるなど、今後の収益について慎重にみる市場

関係者もいる。

 <北米の落ち込みをカバー>

 業績予想修正に関する調査状況を踏まえ発表を延期したIHI(7013.T: 株価, ニュース, レポート)を除いて、出そ

ろった造船重機大手の2007年9月中間期決算は、各社とも大幅な営業増益を達成する

一方、受注の好調ぶりが明らかになった。

 各社の連結受注高は、三菱重工業(7011.T: 株価, ニュース, レポート)が前年同期比30%増となったほか、住友重

機械工業(6302.T: 株価, ニュース, レポート)も同22%増を確保。川崎重工業(7012.T: 株価, ニュース, レポート)は同5%減となったが、通期

の受注見通しについて1兆4400億円から1兆6200億円に上方修正している。

 また、通期の連結営業利益見通しについて、三菱重工は据え置いたものの、住友重機と

川崎重工は上方修正した。

 背景にあるのがおう盛な新興国からの造船、プラントなどを中心とする需要拡大だ。企

業側からは「エネルギー船やLNG船など船舶が好調なほか、プラントの案件も増加。住

宅問題で北米が落ち込む建機も中国、東南アジア、中近東が拡大している。鉄道車両に関

しては先進国から途上国までプロジェクトが多い」(川崎重工の寺崎正俊副社長)との声

が出ていた。

 繁忙な状況のため工事能力を考慮して三菱重工では、通期の受注予想について据え置き

としたものの「需要自体はおう盛であるため、今後について見極めたい」(同社の菅宏常

務執行役員)という。

 住友重機械の木下幸雄副社長は「液晶関連などハイテク関連が伸び悩んでいるものの、

オールドエコノミーが底堅く、これらが収益を支えている」と語っていた。

 このほか、三菱重工と川崎重工については、米ボーイング(BA.N: 株価, 企業情報, レポート)のB787型機の量産

に伴い、関連ビジネスも拡大しており、両社の航空宇宙部門の中間期受注高は増加した。

 <IHIショックの後遺症>

 このように受注好調から先行きに明るさが感じられる一方、コスト圧迫を心配する声も

出ている。川崎重工について「09年3月期にB787の量産開始に伴う開発コストの償

却負担拡大や初期の立ち上げコストにより、全体の利益成長率は大幅に鈍化する」(大和

総研・アナリストの田井宏介氏)との指摘があるほか、三菱重工に関し「原子力機器や民

間航空機部品などの開発コスト負担が大きい」(クレディ・スイス証券・アナリストの西

村光彦氏)との分析があった。

 

 加えて、先にIHIが大幅に業績を下方修正したことも慎重な見方を誘っている。IH

Iの収益悪化は、プラント工事のずさんなコスト管理によるものと指摘され、造船やプラ

ント工事で赤字案件が一巡しつつある他社の内容とは異なる独自要因とみる向きが多いが

資金運用サイドの関係者からは「好調とみられていたIHIの下方修正で、プラント工

事に対する評価の難しさが再認識された。トラウマではないが、他の銘柄についても慎重

にみざるを得ない」(大手生保系投信運用担当者)との声も出ていた。

 
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