株式こうみる:日本企業に相対的魅力、株価は下値固めから上昇へ=野村証券 芳賀沼氏
<野村証券金融経済研究所ストラテジスト 芳賀沼 千里氏>
日本株は基本的に2つの理由から強気でみている。ひとつは日本企業の相対的な魅力だ。サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題に端を発したクレジット問題の混乱後、財務体質の強い企業の評価が高くなってきている。米国では減配や資本増強を行う企業が出ているが、日本企業の多くが自社株買いを行ったり業績が悪いなかでも配当を維持している。これまではキャッシュを持ち過ぎだと批判されてきた企業が、今はしっかりした財務体質の方が魅力的だという評価に変わってきた。米株が大きく下落しているときに日本株だけが上昇するようなことはないだろうが、相対的に見て日本企業の魅力は大きいといえるだろう。
2つめは米国での悪材料がほぼ織り込まれたということだ。インフレ懸念の大きな要因は原油高だったが、ここにきて下落基調に転じている。インフレ懸念だけでなく企業のコストアップによる業績悪化懸念も後退すると期待される。一方、金融問題は長い問題でこれからもしばしば不安が出てくるだろうが、米政府は住宅関連法案を可決し米政府系住宅金融機関(GSE)への支援策を決めるところまで来ており、かなり織り込まれたといえるだろう。
一方、日本の企業業績は予想通りとはいえやや悪かったので、どの程度まで織り込まれるかだ。日本株は下値固めから上昇とみている。
(東京 30日 ロイター)
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