タイバーツが約2年ぶり安値、政治危機長期化が投資家センチメント冷やす
[シンガポール 2日 ロイター] 政情不安の続くタイ。危機の深刻化は投資家センチメントを冷やしている。タイバーツTHB=は2日、対ドルでほぼ2年ぶりの安値に下落、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)プレミアムは拡大した。
タイ憲法裁判所は2日、与党「国民の力」(PPP)党に対し、選挙で不正行為があったとして解党を命じた。憲法裁の判決は危機打開を後押しする、との見方が一部に広がり、バーツと株は小幅上昇した。
政治の混乱は、タイでは珍しい出来事ではない。ここ数年だけでも、タクシン首相(当時)を失脚させた軍のクーデターを始め、政局が流動化する局面が何度かあった。しかし、今回の混乱は世界的に経済情勢が悪化するなかで起こった。
国際格付け機関のスタンダード&プアーズ(S&P)とフィッチ・レーティングスは1日、タイの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更した。
INGのアジア調査責任者、ティム・コンドン氏はリポートで「政治的混乱が長期化すれば、2009年中盤までに格下げされると予想している」と述べた。
2007年2月以来の安値となる1ドル=35.83バーツまで売られていたバーツは、憲法裁の判決が伝わると35.62バーツに持ち直した。
「ドルを売ってバーツを買う動きが一部に出た。情勢不安が解消すると考えたからだろう」(在バンコクのトレーダー)という。
憲法裁はPPPと連立を組む2党に対しても解党命令を下した。
タイのCDSTHGV5YUSAC=GFプレミアムは350ベーシスポイント(bp)と、前日の320bp付近からワイド化。過去1カ月で約150bpワイド化している。
バンコク株式市場のSET指数.SETIは0850GMT(日本時間午後5時50分)現在、約2%下落。前日も2.72%下落している。ある証券会社によると、外国人は11月末までの12週間で約13億ドル相当のタイ株を売却した。
タイ中銀は3日に金融政策会合を開く。アナリストの間では1年4カ月ぶりに利下げするとの見方が大勢となっている。
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