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インタビュー:課徴金制度、実態に即した変更必要=公取委長
2016年2月25日 / 08:22 / 2年前

インタビュー:課徴金制度、実態に即した変更必要=公取委長

[東京 25日 ロイター] - 公正取引委員会の杉本和行委員長は25日、ロイターとのインタビューに応じ、カルテルなどの違反行為に対する課徴金制度について、調査に協力すれば課徴金額を減らすことのできる裁量型の導入も含め、経済社会の実態に合わせて変えていく必要があると語った。

また、公的機関による企業の再生支援について、競争環境に重大な影響を与える内容は問題視すると述べ、必要に応じて公取委としての見解を表明するとの意向も明らかにした。

インタビューの詳細は以下の通り。

──有識者による「独占禁止法研究会」が開催され、課徴金制度のあり方について検討が始まった。

「日本の課徴金制度は、形式的、硬直的になっており、経済の実態に合わなくなっている。例えば、(課徴金の算定率は)、製造業と卸売業では違うが、持株会社形態で流通業を子会社にさせていると、流通業としての算定率が適用され、課徴金がかなり軽減されてしまうといったケースなどがある」

「また、裁量性という言い方が正しいかわからないが、調査協力へのインセンティブとなるような課徴金の仕組みということも検討する必要がある」

──課徴金の水準についてはどう思うか。

「カルテルなど公取委も厳しく摘発しているが、罰金の水準などは諸外国の方が厳しい。ただ、今、水準を引き上げたいとは考えていない。むしろ、課徴金の制度的な仕組みや、より有効な防止効果のあるような制度のありかたの検討をさらに進める」

「ただ、実現へのハードルも高い。行政当局が裁量性を持つことに対する懸念の声もあり、いろいろと検討していかねばならない」

──「公的再生支援に関する競争政策上の考え方」を作成し、支援機関が競争政策の観点から留意すべき点を明示した。

「(当時の企業再生支援機構による)日本航空の再生に関して、競争に影響を与えたのでは、という議論があり、公的支援をどう考えるか検討する必要あるという問題意識になった。あくまでもガイドラインなので、それに則っていないからといって、是正措置を講じるというのではないが、考え方を示すのは大事だ」

「企業再生に公的助成があることは、おかしいとは思わない。ただ、競争環境に重大な影響を与えるものは問題視しないといけない。やめてくださいという権限はないが、意見を申し上げることになる」

──さまざまな業界でクロスボーダーも含めた大型再編が起こっているが、競争当局としてどうみているか。

「企業が競争力を高めるために合併をするのは問題視してない。競争上、必要な話だと思う。ただ、一緒になることで、競争を回避しよう、楽しようというのならば、経済の発展につながらず、消費者の利益を阻害するので、そういう企業結合は問題視せざるをえない」

浦中大我 藤田淳子 編集:田巻一彦

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