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アングル:スイス中銀のフラン高阻止に警戒信号
2017年3月16日 / 03:55 / 6ヶ月前

アングル:スイス中銀のフラン高阻止に警戒信号

 3月15日、スイス国立銀行(中央銀行)はスイスフラン高を阻止するために大規模な市場介入を実施しており、外貨準備は過去最大に達した。写真は同行のロゴ。ベルンで2015年11月撮影(2017年 ロイター/Ruben Sprich)

[ロンドン 15日 ロイター] - スイス国立銀行(中央銀行)はスイスフラン高を阻止するために大規模な市場介入を実施しており、外貨準備は過去最大に達した。欧州の政治リスクを嫌って安全資産とされるフランに買いが集まる中、介入は息切れするのではないかとの警戒感も生じている。

中銀は現在、ユーロ/フランに正式な下限(フロア)を設けていないが、市場介入を通じて相場の安定を維持しており、市場では1.06フランが事実上の「ソフト・フロア」と見られている。

フランスの大統領選挙で反ユーロを掲げる極右政党、国民戦線のルペン党首が勝利し、安全資産への資金逃避が起こるとの警戒感などから、フランは昨年12月初めから約2%上昇した。

今後2カ月間のユーロ/フランの急変動をヘッジするコストは今週、英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う昨年の国民投票以来の最高水準に上昇した。

スイス中銀は2015年1月、突然フランの上限を撤廃して市場を震撼とさせた経緯があり、投資家は今回も大規模な市場介入が突然停止されるリスクを意識している。

クレディ・スイスのエコノミスト、マキシム・ボテロン氏は「投資家は誰もが2015年1月の決定を覚えており、不意を突かれたくないと思っている。このため(金融政策が)従来ほど緩和的でなくなるか、市場介入の規模が減ることを想定している」と話した。

今月発表されたデータによると、中銀は2月に英国民投票以来で最大規模となる240億フラン(240億ドル)超の市場介入を実施。外貨準備は約4%増えて過去最大の6680億フラン、国内総生産(GDP)の約115%相当に膨らんだ。

<リスクヘッジの主役>

オンライン銀行、スイスクオートの市場ストラテジー責任者、ペーター・ローゼンストライヒ氏は「ユーロ/スイスフランの取引は欧州政治リスクを巡るヘッジの主役になった」と語る。

同氏は「中銀が1ユーロ=1.06フランといった明確な水準を守ろうとしているかどうかは定かでないが、だいたいそんなところであり、それがリスクだ」と述べた。

一方、UBSウェルス・マネジメントの通貨ストラテジー責任者、コンスタンティン・ボルズ氏は、現在の状況は2015年1月とは大きく異なると見る。当時は欧州中央銀行(ECB)が量的緩和に踏み切ってユーロが急落することが予想されており、緩和の終わりも見えなかった。

従ってボルズ氏は、フランス大統領選でルペン氏が勝利しない限り、中銀は市場介入を続けると予想している。

(Ritvik Carvalho記者 Jemima Kelly記者)

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