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第一三共が印子会社ランバクシー売却へ、後発薬と新薬の両輪は推進
2014年4月7日 / 04:12 / 3年前

第一三共が印子会社ランバクシー売却へ、後発薬と新薬の両輪は推進

[東京 7日 ロイター] - 第一三共 (4568.T)は7日、同社のインド子会社ランバクシー・ラボラトリーズ(RANB.NS)について、インドのサン・ファーマシューティカル・インダストリーズ(SUN.NS)が株式交換で吸収合併すると発表した。

2008年の買収以来、米国への禁輸措置など誤算続きだったランバクシーを実質的に売却することになる。サン・ファーマとの協業は今後の話し合いになるが、第一三共は、後発薬と新薬を両輪とする「ハイブリッドビジネス」を推進・加速していく方針に変わりはないことを強調した。

<第一三共はサン・ファーマとあらたな関係を構築へ>

中山讓治社長は会見で「ランバクシーへの支配権は失うが、サン・ファーマとの関係を強固なものとし、ハイブリッドビジネスを効果的に進めることができる」と述べた。また、新興国市場のビジネスについても、基本的に、加速する方針に変わりはないとした。

同社が掲げるハイブリッド経営を推進することができるとの判断と強調するものの、両社がどのような分野でどのような協力関係を実施していくかは、現時点では白紙で「これから一緒に何をやろうか、深く話し合っていきたい」という段階だ。

米国への禁輸措置など問題を抱えるランバクシーの切り離しかとの質問に対し、中山社長は「分離を図ったという考えはない。ある意味でより優れたジェネリック薬の企業とパートナーシップができるとの判断」と述べた。ランバクシーの問題解決については「サン・ファーマの資金力、人的資源により、ランバクシーが抱える一連の問題解決が急速に進む」との見通しを示した。サン・ファーマのディリップ・サングビ社長は、アナリストとの電話会議で、ランバクシーは短期間で黒字化できるとの見通しを示した。

ランバクシー株式1に対し、サン・ファーマ株式0.8の株式交換により、サン・ファーマがランバクシーを吸収合併する。サン・ファーマの株価は4日終値で571.8ルピー。ランバクシー株の60日営業平均株価は368.022ルピーに対して24%のプレミアムが付いている。2014年末までに完了予定。

第一三共はランバクシーの株式約63.4%を保有しており、この合併によってサン・ファーマの株式約9%を取得、取締役1人を派遣する権利を得るという。 サン・ファーマは、合併後、42億ドルの売上規模で、世界第5位のジェネリック企業となる。

<問題に対しては必要な支援とベストな人的配置>

中山社長は「ランバクシー買収当時、確認可能な情報には妥当なチェックを行った」と述べた。ただ、情報開示をめぐって裁判になっているとも言われる点については「答えられない」とした。

また、買収当初から経営へコミットを強めていれば、一連の問題は避けられたとの指摘に対しては「必要なサポートをしてきた。人的にもベストの人を配置してきた」と述べ、発覚した問題に対してはタイムリーに対処してきたと振り返った。

「複眼経営」を掲げた庄田隆社長(当時)は、「新興国でのプレゼンスを獲得し、第一三共グループのグローバルリーチを飛躍的に拡大させる」として、2008年6月に約5000億円を投じてランバクシーの買収に踏み切った。しかし、同年9月にFDAから2工場が米国への禁輸措置を受けるなど、問題を抱えてスタート。第一三共は ランバクシーの株価下落を受け、2009年3月期に巨額の特別損失を計上、最終赤字に転落するなど、業績にも大きな負荷となっていた。

2013年4―12月期決算では、第一三共の連結売上高に占めるランバクシーの売上高は16.5%、営業利益は3.5%だった。

<ランバクシーが連結から外れることを市場は評価>

ジェフリーズ証券アナリストの熊谷直美氏は「第一三共にとってはポジティブだと思う。問題が多かったところのコントロールを別会社がやってくれるということになる」と評価。これまで、ランバクシーの問題が出るたびに株価が売られていたこともあり「第一三共の本来注目されるべきパイプラインや主力品に目が行くようになる」とし、株価にもポジティブとの見方を示した。

ランバクシーは、原薬を作る主力工場のトアンサ工場など4カ所で米国食品医薬品局(FDA)から米国への禁輸措置が取られており、第一三共は抜本策を模索してきた。ランバクシーが第一三共の連結対象から外れるため、市場では、今回の案件を評価する声が多い。

第一三共の株価は、一時89円高の1844円まで上昇。7日の取引は、58円高の1813円で終えた。

(清水律子 編集:内田慎一)

*内容を追加して再送します。

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