ソニーが通期業績予想を上方修正・営業赤字が縮小へ
[東京 30日 ロイター] ソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)は30日、2010年3月期の連結業績(米国会計基準)予想を上方修正し、営業損益の赤字が600億円に縮小すると発表した。従来まで1100億円の赤字と見込んでいたが、液晶テレビ事業などで進めている固定費削減が計画よりも進んだ。
通期の売上高は従来予想の7兆3000億円を据え置く。当期純損益は950億円の赤字(前年同期は989億円の赤字)になるとし、従来予想の1200億円の赤字から縮小する見込み。600億円の営業赤字予想(同2277億円の赤字)に対し、トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト17人の予測平均値では561億円の営業赤字となっており、会社予想よりも改善するとみている。ソニーは、下期以降の想定為替レートを1ドル90円前後に見直した。従来の想定は93円前後。1ユーロは130円前後として従来想定を据え置いた。
上方修正の要因は、全社的な固定費削減が期初計画よりも進展したため。ソニーは10年3月期に人員削減や製造拠点の統廃合などで3000億円以上の固定費削減を進めているが、会見した大根田伸行副社長(CFO)は固定費削減について「(上期で)だいたい2000億円後半ぐらいまでできた」とし、4―9月期で8割程度が実現したことを明らかにした。さらに、ソニー生命の増収によって金融事業の営業利益も計画を上回った。
一方で、ソニーは営業損益に構造改革費用を計上している。従来まで通期1100億円とみていた構造改革費用を同1300億円と想定した。さらに、スウェーデンの通信大手エリクソン(ERICb.ST: 株価, 企業情報, レポート)との携帯合弁ソニー・エリクソンの持ち分法投資損失も従来予想から100億円増額して通期で400億円を織り込んだ。ソニーは、構造改革費用とソニー・エリクソンの損失を除けば、ソニーは通期の営業損益は1100億円の黒字になるとしている。
2009年4―9月期の連結業績は、営業損益が582億円の赤字(前年同期は844億円の黒字)となった。7-9月期の営業赤字は325億円で、4―6月期の257億円より拡大した。液晶テレビ事業とゲーム事業はいずれも赤字だった。4―9月期の売上高は前年比19.5%減の3兆2610億円、当期純損益が499億円の赤字だった。大根田CFOによると4―9月期の営業損益では、期初計画より1600億円以上は改善したという。
4―9月期の液晶テレビ販売は650万台で、このうち7―9月期が330万台だった。大根田CFOは、液晶テレビ事業の販売について「通期で1500万台の目標は変えない。(上期実績は計画を下回ったが)下期以降は、来期モデルを前倒しするなどをして予定通りの数字にしたい」と述べた。
4―9月期の据え置き型ゲーム「プレイステーション3」の販売台数は430万台で、このうち値下げを実施した7―9月期は320万台だった。携帯ゲーム機「プレイステーションポータブル(PSP)」の4―9月期の販売台数は430万台で、7―9月期に300万台を販売した。プレステ3は通期1300万台、PSPは同1500万台の通期計画を据え置いた。
(ロイター日本語ニュース 村井 令二)
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