ロイターサミット:日本通信、09年3月期の売上高は倍増も可能
[東京 20日 ロイター] 他社の通信回線を利用して通信サービスを提供する「仮想移動体通信事業者(MVNO)」の草分け的存在である日本通信(9424.OJ: 株価, 企業情報, レポート)の三田聖二社長は20日、ロイター・テクノロジー・サミットで、2009年3月期の売上高を含む業績見通しについて「保守的だ」と述べた。同社は09年3月期で前年比70%増の58億1100万円の売上高を見込んでいるが、三田社長は2倍も可能と語った。NTTドコモ(9437.T: 株価, ニュース, レポート)と相互接続し、ドコモの第3世代携帯電話網を利用したデータサービスを今年夏開始し、業績のてこ入れを図る。
同社は2005年4月に大証ヘラクレス市場に上場。上場時は、PHS事業者のウィルコムから通信網を借りて提供するデータサービスに加え、第3世代携帯電話サービスによるMVNOサービス実現を目指したが、実現できなかったため、07年3月期に営業赤字6億2100万円、08年3月期に同赤字8億9600万円を計上した。
上場後3年間はドコモ(9437.T: 株価, ニュース, レポート)など通信事業者との交渉に注力。三田社長は「政府と協力してドコモと相互接続を目指すことにした。中小企業の当社にとってマネジメントの8割くらいの労力を費やすことになった」と語った。昨年10月末には総務省の裁定により、同社が望む形でのドコモとの相互接続が可能となり、今年2月にはドコモと基本合意。4月1日には開発契約を結び、7─9月にデータ通信サービスを開始する計画だ。併せてIP(インターネット・プロトコル)技術を活用した携帯IP電話による音声サービスも提供する。
同社は、米国でも昨年12月にMVNOサービスを開始し、現在は欧州で同様の事業を立ち上げるべく、現地の通信事業者と交渉中。三田社長は「欧州全地域をカーバーをする企業と交渉している」と語った。三田社長は「ドコモが欧州や米国でサービスを出すことを望むなら、(日本通信によるサービスを)ドコモブランドでやってもよいと思っている」と述べた。
(ロイター日本語ニュース、浜田 健太郎記者)
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