スクウェア・エニックスがテクモに買収提案、賛同得られること信じる=和田社長
[東京 29日 ロイター] スクウェア・エニックス(9684.T: 株価, ニュース, レポート)は29日、テクモ9650.Tの取締役会に対し、同社株の友好的な公開買い付け(TOB)を提案したと発表した。ただ、9月4日までに提案に対する回答がないか、またはテクモ取締役会の賛同が得られない場合は、提案を撤回する。
テクモの賛同を得られた場合、TOB価格は8月28日の終値(706円)に30%のプレミアムを乗せた1株920円とする。スクエニは、テクモの発行済み株式の過半数を取得したい考え。スクエニは、テクモの組織・ブランドは現状のまま、10月に組織再編によって誕生する持ち株会社「スクウェア・エニックス・ホールディングス」の傘下企業とする計画を示した。
都内で会見したスクエニの和田洋一社長は、テクモには携帯向け、家庭向け、オンラインなど広範にわたる「素晴らしいコンテンツがある」と評価。同社のソフトの販売が海外で好調な点も指摘した。そのなかで「さらに飛躍するにはいかに流通させるかになるだろう。そこで(スクエニと)合体すればいいと思った」と、今回の提案の理由を説明した。
和田社長は、テクモの柿原康晴会長兼社長とはメールなどを通じてやり取りをしているものの「(テクモ)取締役会に実務的な議論に入ってもらいたい」と述べた。
テクモをめぐっては、安田善巳前社長が8月に辞任した。これを受け和田社長は、常勤の取締役が2人から1人に減ることに対する対応は必要との認識があったと説明。また、「社員もどうしたのかと思っているかもしれないという感触も得た。何らかの方向性を示すことがモノ作りの環境には重要。恐ろしいスピードでチームは変化するし(従業員の)心を蝕んで行く」(和田社長)と感じたことも、今回の提案に至った背景にあると説明した。
賛同が得られればスクエニはTOBの実施に移るが、買収は「手持ち資金でまかなえる」(和田社長)とし、今回の買収のため新たな資金調達の必要はないと説明した。
テクモ取締役会から賛同を得られるかについて和田社長は「信じるしかない」と語った。仮に賛同が得られなかった場合は「グループとしてどう一体的に仕事ができるかが最終的なゴール。今回の提案によって先方の取締役会でどういう議論がされたかをみて、そこからの議論になる」と述べた。
(ロイターニュース 江本 恵美記者)
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