シャープ、12年に薄膜太陽電池世界シェアで5割狙う=濱野副社長

2008年 10月 1日 20:03 JST
 

 [葛城市(奈良県) 1日 ロイター] シャープ(6753.T: 株価, ニュース, レポート)の濱野稔重・副社長は1日、次世代太陽電池の薄膜太陽電池について2012年に5割程度の世界シェアを狙うとの考えを示した。同社葛城工場(奈良県葛城市)での説明会で明らかにした。

 また同副社長は、2014年から15年ごろには太陽電池の生産能力を現在の8倍強となる6ギガ(ギガは10億)ワットに引き上げる構想を語った。

 同社は12年における世界の太陽電池市場が年間発電能力で16ギガ程度と想定。このうち約40%が薄膜型となると見込み、「薄膜では半分程度くらいは(シェアを)とりたい」(濱野副社長)としている。米PVニュースによると、2007年のシャープの太陽電池の世界シェアは約10%で、首位の独セルズ(QCEG.DE: 株価, 企業情報, レポート)と僅差の2位となっている。

 葛城工場では同日、約220億円を投じて完成した薄膜太陽電池の新ラインが出荷を開始し、薄膜型の生産能力は従来の年間15メガ(メガは100万)ワットから同160メガワットに増強された。従来型の結晶系太陽電池と合わせシャープの太陽電池生産能力は同710メガワット。

 このほか、薄膜太陽電池を生産する堺工場(堺市)が2010年3月までに稼動予定で、堺での第1次生産展開として同480メガワット(投資額約720億円)が加わる。また、欧州でも太陽電池セルと同モジュールの新工場建設を検討中で、2011年3月期には薄膜型の年間生産能力を1ギガワット体制に引き上げる計画だ。

 説明会で濱野副社長は「堺工場をモデル工場と位置づけ、6ギガワットへの生産体制に拡大する構想を進めている」と語った。具体的な時期については、世界各国の需要動向などに左右されるとしながらも、2014年から15年ごろをひとつの目安として示した。

 1日に出荷開始した葛城工場新ラインから出荷された薄膜太陽電池は、変換効率(太陽光を電気に変える効率)が9%で、シャープによると業界最高水準。太陽電池業界では、薄膜型の課題である変換効率を10%から12%程度に引き上げることが本格参入への目安とされる。シャープは、生産技術のノウハウ蓄積を図り、変換効率10%の薄膜太陽電池の量産体制を早期に確立するとしている。

 
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