富士通、10年3月期は営業利益800億円を予想
[東京 30日 ロイター] 富士通(6702.T: 株価, ニュース, レポート)が30日発表した2010年3月期の連結業績予想は、営業利益が前年比16.3%増の800億円、当期損益が200億円の黒字(前年実績は1123億円の赤字)をそれぞれ見込む。
主力のIT(情報技術)サービスなどが前年に近い利益水準を維持すると予想しているほか、課題の半導体事業は前年度に実施した製造設備減損の効果で赤字幅縮小を図るとしている。
営業利益予想800億円はトムソン・ロイター・エスティメーツによる過去30日間の主要アナリスト4人の予測平均値385億円を上回った。売上高は同2.3%増の4兆8000億円を見込むが、ドイツの電機大手シーメンス(SIEGn.DE: 株価, 企業情報, レポート)との合弁会社だった「富士通シーメンス・コンピューターズ」(4月1日から富士通テクノロジー・ソリューションズ)を連結子会社にしたことなどの押し上げ要因を除くと実質減収となる。
野副州旦社長は会見で、200億円の当期利益予想について「2年連続赤字には絶対しないという決意の表れ」と強調した。主力のコンピューターシステムやITサービスなどの「テクノロジーソリューション」の営業利益は前年比7.3%減の1750億円と小幅減益を予想。国内のシステム系ビジネスは、製造業や流通向けなどが厳しい見込みだが、IT技術を利用したアウトソーシング(業務受託)は下支えになるとしている。
一方、半導体事業は10年3月期も「ものすごく厳しいと思っている」(野副社長)という。ただ、09年3月期に主力の三重工場(三重県桑名市)第2棟の建屋・製造設備で499億円の減損損失を計上し、「その効果が09年度に出てくる」(同)ため、09年3月期に約600億円だった半導体事業の営業赤字幅は150億円に縮小するとしている。
富士通は、半導体子会社の富士通マイクロエレクトロニクスが40ナノ(1ナノは10億分の1)メートル世代の先端ロジック半導体の製造を、台湾半導体受託製造大手の台湾積体電路製造(TSMC)(2330.TW: 株価, 企業情報, レポート)に委託することも発表。TSMCとは今後、28ナノ以降の微細加工技術の共同開発について協議を進める。野副社長は半導体事業の方向性について「できるだけ早く説明したい。TSMCへの生産委託はその一つだが、さらに強い形で進める」と語った。
09年3月期の連結業績は売上高が08年3月期比12.0%減の4兆6929億円、営業利益が同66.5%減の687億円、当期損益が1123億円の赤字(08年3月期は481億円の黒字)だった。当期赤字は2003年3月期以来となる。
(ロイター日本語ニュース、浜田健太郎)
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