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日銀、金融政策維持を全員一致で決定:識者はこうみる
2012年4月10日 / 04:22 / 5年前

日銀、金融政策維持を全員一致で決定:識者はこうみる

4月10日、日銀は9─10日に開いた金融政策決定会合で、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0─0.1%程度に据え置くことを、全員一致で決定した。都内の日銀本店で昨年5月撮影(2012年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 10日 ロイター] 日銀は9─10日に開いた金融政策決定会合で、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0─0.1%程度に据え置くことを、全員一致で決定した。金融資産買い入れ基金による緩和策についても現行計画に変更はなかった。

日銀金融政策と金融市場への影響に関する識者の見方は以下の通り。

●緩和期待続くがドル/円の上値は重く

<バークレイズ銀行 チーフFXストラテジスト 山本雅文氏>

4月27日の決定会合に向けて、為替市場で日銀の緩和期待は保たれると予想するが、米景気の強さを表す指標等、具体的な手がかりが出てこない限り、ドル/円の上値は次第に重くなるだろう。

今回の決定会合では前回追加的緩和策を主張した委員の声は静まり、全員一致で金融政策の現状維持を決定し、ハト派色が後退している。27日については、期待は残るものの、本当に緩和を実施するのかとの懐疑的な見方も広がっている。

●27日会合でのゼロ回答は難しい

<三菱UFJモルガン・スタンレー証券 シニア債券ストラテジスト 長谷川治美氏>

事前にマーケットの一部で追加緩和観測も出ていたが、結果は金融政策を現状維持、しかも全員一致で決定した。現状維持の背景は、日本経済が「なお横ばい圏内にあるが持ち直しに向ける動きがみられている」として、生産、輸出に関して底打ちを勘案し「持ち直しの方向」にあると判断した点が挙げられる。

また、3月会合で積み残しになっていた成長基盤支援の融資制度に関して、米ドル資金を利用したドル建て貸付の詳細を決定した。デフレ脱却に重要な成長力強化の対応を3月会合に続けて行ったことになる。これらはほぼ市場コンセンサス通りだった。

ただし、マーケットでは、日銀が物価安定のめどとする1%のインフレ率達成に向けて、さらなる努力が求められるとの思惑が強い。したがって、当面の景気や物価見通しを示す「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」を公表する27日の会合では、ゼロ回答は難しいとみている。きょうの白川方明日銀総裁の会見では27日会合に向けて、何らかの示唆があるかどうか注目したい。

●市場の不安定続けば、次回会合で意識した動きも

<コスモ証券 投資情報部 担当課長 田口はるみ氏>

金融政策は据え置きとなり、大きな変化はなかった。日本経済について、横ばい圏内で持ち直しとみていることで、様子見になったのだろう。

そのような中、今回、成長基盤支援のドル供給での取り組みを明らかにした。国内の投資促進は続けているという姿勢を示し、日銀の取り組みは停滞しているわけではない、というスタンスを維持した。

ただ市場では、海外の景況感などの面から日銀の政策に期待していたところがあり、市場への影響面では失望感を伴うものかもしれない。

為替市場では、米国の雇用情勢に不安感があり、特に米国の金融政策をめぐり、市場の思惑で円/ドル相場が動くことが考えられ、為替は円高傾向に推移する可能性が考えられる。月末の金融政策決定会合に向け、為替や株式市場で不安定な状況が続くようであれば、そうした動きを意識した動きも予想される。

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