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北朝鮮の「衛星」打ち上げ阻止、中国の本気度は
2012年4月10日 / 10:22 / 5年前

北朝鮮の「衛星」打ち上げ阻止、中国の本気度は

4月10日、北朝鮮が今週にも「衛星」の打ち上げを行うと表明する中、最大の支援国である中国は難しい対応を迫られている。写真はメディアに公開されたロケット「銀河3号」。8日撮影(2012年 ロイター/Bobby Yip)

[北京 10日 ロイター] 北朝鮮が今週にも「衛星」の打ち上げを行うと表明する中、同国の最大の支援国である中国は、難しい対応を迫られている。中国政府に近い関係筋やある西側の外交官は、中国が北朝鮮に対してほとんど影響力がなく、打ち上げを阻止できる立場にないと指摘している。

今回の打ち上げが、北朝鮮に弾道ミサイル技術をテストするための機会を与えることになると警戒する米国は、中国に対し打ち上げを阻止すべく影響力を行使するよう求めている。

中国政府に近い関係筋はロイターに対し、北朝鮮の打ち上げが地域情勢の変化をもたらし、アジアに関与する口実を米国に与えかねないとして、中国は北朝鮮に打ち上げをやめるよう圧力をかけていると語る。

しかし、北朝鮮の最大の支援国である中国なら、さらに強い圧力を加えることができるとの見方もある。米国務省のヌランド報道官は9日、北朝鮮が3回目の核実験の準備も進めている可能性があるとし、「極めて挑発的であり、地域の安全に脅威を与えるものだ」とコメント。また、朝鮮半島の非核化に向けて「中国がより効果的に行動するよう引き続き呼びかける」と述べた。

中国が北朝鮮に対して影響力がないとするのは、双方の国にとって都合がいいのかもしれない。

<もはや「唇亡びて歯寒し」の関係にあらず>

専門家らは、今回の打ち上げも北朝鮮の新しい指導者としての金正恩氏の権力固めの一環だとみている。中国も正恩氏による体制が弱体化することで、北朝鮮が不安定化することは望んでいない。

しかし問題は、中国が影響力を行使する能力があるかということよりも、行使する気があるかということだろう。韓国の政治コメンテーター、Shim Jae Hoon氏は「問題は、中国が北朝鮮に圧力をかける力があるかどうかではない。圧力をかける意志があるかどうかだ」と指摘する。

また中国は、米韓軍事同盟に対する緩衝材としての価値を北朝鮮に見いだしており、Shim氏は「中国にとって最悪のシナリオは、韓国が朝鮮半島を統一することだ。そうなれば、米軍のプレゼンスが中国との国境付近まで拡大すると考えるだろう」との見方を示した。

中国は身動きの取れない状況に陥っているようだ。

前出の中国政府に近い関係筋は「北朝鮮はコントロールしづらい」とし、食糧などの支援で締め付けを行えば、北朝鮮からの難民が中国に押し寄せることになり、結局は支援するしか選択の余地がないと語る。

中国はわずか30年の改革で経済大国になったことに大いに自負があり、自国民に十分な食糧を与えることのできない北朝鮮に対して忍耐力を失いつつあるとみる向きもある。

別の関係筋は、中国の慣用句「唇亡びて歯寒し(唇が歯を保護していることから、互いに助け合うものの一方が亡びると他方も危うくなることのたとえ)」を引用し、中国と北朝鮮はもはやこの関係ではないと指摘。「今では、歯が唇をかみ続け、傷ついている」と述べた。

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