[東京 27日 ロイター] NTTドコモ(9437.T)は27日、2013年3月期の連結営業利益が前年比2.9%増の9000億円になるとの見通しを発表した。スマートフォン(スマホ、高機能携帯電話)の販売増加などが寄与すると見込む。
トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト15人の予測平均は9086億円となっている。
会見した山田隆持社長は「2期連続の増収増益にしたい」と意気込みを語った。12年度には、音声収入の減少影響1300億円や、顧客に対する携帯端末購入時の補助コストの2000億円、クラウドサービス立ち上げなど成長戦略の300億円、ネットワーク関連コストの増加500億円などが利益を圧迫すると見る。一方、スマホの利用者数の増加でデータ通信などパケット収入の増加2500億円があるほか、代理店手数料の減少による端末関連収支の改善1700億円、効率化の努力200億円などがあり、利益を押し上げると予想している。
株主還元として、12年度の年間配当は400円増配の6000円の予定だとした。配当性向は44.7%になる。11年度も400円増配の5600円の予定で、実現すれば2年連続の増配となる。
12年度の携帯電話総販売数は前年比7.7%増の2380万台を目指すとした。山田社長は「12年度は基本的にスマートフォンだ」と指摘。スマホの販売計画は前年の882万台が1300万台に増加する見通しだとした。スマホ販売の約6割となる750万台を、高速通信サービス「Xi(クロッシィ)」が占めると見ている。クロッシィのエリア展開としては、12年度に基地局数約2万1000局とし、人口カバー率約70%を目指す。関連する設備投資額は約1700億円とした。
スマホの拡販に向け、端末購入の補助を充実する意向も示した。「競争の泥沼に入るわけではないが、しっかり競争できる価格帯を作りたい」と指摘し、これまで2万円から2万5000円だった実質的な端末価格を、1万円から1万5000円程度にすると語った。スマホの台数は11年度末の1000万台が12年度末には倍増の2000万台超になる見通し、これによって通信量の増大によるシステムへの負荷が高まると見られる。
12年度の設備投資は、ネットワークの高度化などで7350億円を計画すると語った。11年度は7268億円だった。スマホ5000万台にも耐えうるネットワーク基盤の実現に向けた取り組みを進めるとした。ドコモでは実際にシステム障害が起きており、山田社長は「(通信量増加に)十分耐えるネットワークを作るのは責務だ」と指摘した。また、首都直下型地震を想定して、重要な設備を関西や九州に分散するため、12年度には315億円を投じる。
「総合力を生かした競争を推進したい」(山田社長)とし、新規契約から解約を差し引いた純増数は前年比32.1%増の280万件を目指すとした。11年度は同10.0%増の212万件だった。端末のラインナップ拡充やネットワークの整備、クラウドを利用した「しゃべってコンシェル」などの独自サービス、価格競争力の強化などを進める。山田社長は、会見後に記者団に対し、障害物があっても電波が届きやすいプラチナバンドと呼ばれる周波数のうち、6月にも割り当てられる予定の700メガヘルツ帯の獲得にも意欲を示した。
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