ユニクロは今年3月の東京・銀座店に続き、渋谷や名古屋、仙台など国内に次々とグローバル旗艦店を開店する。売り場面積1000坪級の超大型店を100店舗展開する計画で、柳井正会長兼社長は「日本は大きな市場なのでまだまだ成長できる余地がある」と話すが、大西氏は「投資とリターンが見合わず、致命傷になるかもしれない」と懸念する。大型店を埋めるだけの商品がなければ、客足がますます遠のく結果となりかねない。「活路は海外に求め、行き着くところまで来た国内は縮小均衡で、効率化を求めたほうが良い」と、戦略の転換を促す。
<40分間の就職説明会、日本市場に言及せず>
ファーストリテイリングは7月6日に9―5月期決算を発表した際、国内ユニクロ事業の不振を反映し、8月通期の連結売上高を9415億円から9295億円、営業利益を1380億円から1315億円へとそれぞれ引き下げた。下方修正後も2ケタの増収増益を計画しており、決して成長企業の看板を下ろしたわけではないが、野村証券がレーティングを引き下げるなど、市場の期待を下回る成長にとどまっている。7―8月の既存店売上高計画は前年並みを維持しているものの、前年7月はクールビズ関連が好調で前年比11.2%増とハードルが高く、2年連続の通期前年割れも現実味を帯びてきた。
決算の翌日に開いた中途採用を対象にした会社説明会「ファーストリテイリング希望塾」。柳井会長は約800人の出席者を前に、仕事や生き方について熱弁を振るった。「活路は世界にある」と話す柳井会長は、中国からインドにかけてのアジア圏が世界の成長センターになると語り、アジア重視の展開、世界一を目指す意気込みをあらためて強調した。およそ40分、日本市場の将来性に触れることは一度もなかった。
「2020年に売上高5兆円、世界一のファッションブランド」―――。同社が掲げるこの目標に向けて、日本市場の位置付けを見直す必要に迫られるかもしれない。
(ロイターニュース 清水律子;編集 久保信博)
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