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2013年のFOMC、投票メンバー交替でハト派優勢に
2012年12月12日 / 03:36 / 5年前

2013年のFOMC、投票メンバー交替でハト派優勢に

12月11日、FRBは2013年に、超緩和的な金融政策スタンスを支持する2人の当局者がFOMCで投票権を得ることから、米景気押し上げに向け、さらなる措置を講じる可能性がある。写真は8月、ワシントンで撮影(2012年 ロイター/Larry Downing)

[シカゴ 11日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)は2013年に、超緩和的な金融政策スタンスを支持する2人の当局者が連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を得ることから、米景気押し上げに向け、さらなる措置を講じる可能性がある。

投票権を有するメンバーの交替によって反対票も増えるとみられるものの、ハト派へのわずかながらも顕著なシフトを相殺するには不十分、とアナリストは指摘している。

2013年に投票権を得るシカゴ地区連銀のエバンズ総裁とボストン地区連銀のローゼングレン総裁は、失業率を押し下げるためにはすでに緩和的な金融政策を超えた措置が必要と主張してきたほか、失業率とインフレ率の数値基準を設定し、長期間にわたって緩和政策を維持するFRBの方針を強調する取り組みも主導している。

バークレイズ(ニューヨーク)のエコノミスト、マイケル・ギャペン氏は、1月下旬に開催される2013年最初のFOMCからの新たな投票メンバーについて「追加緩和への支持がやや強まる」との見方を示した。

FRBは2008年12月以降、政策金利をゼロ付近に維持。2015年半ばまで異例の低金利政策を継続する方針を示している。

これに加えて、2兆3000億ドルの長期証券買い入れも実施。11─12日のFOMC後には追加買い入れが発表されるとみられている。

<カンザスシティー地区連銀総裁、タカ派の役割継承か>

FOMCでは毎年1月に年内のFOMCで投票権を有するメンバーが4人入れ替わる。

今年のFOMCで毎回FRBの緩和スタンスに反対票を投じてきたリッチモンド地区連銀のラッカー総裁に加え、クリーブランド地区連銀のピアナルト総裁、アトランタ地区連銀のロックハート総裁、サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁が、投票権を有するメンバーから外れる。

代わりに反対票を投じるタカ派的なメンバーになる可能性があるとみられているのがカンザスシティー地区連銀のジョージ総裁だ。

ジョージ総裁は前任のホーニグ氏ほどFRBの緩和政策を率直に批判していないものの、政策に対し時折懐疑的な見方を示してきた。

クレディ・スイス(ニューヨーク)のエコノミスト、ニール・ソス氏は「ジョージ総裁が2013年の投票でタカ派の役割を受け継ぐかどうかは、時間が経ってみなければ分からない」と指摘した。

9月の資産買い入れ決定に反対票を投じていただろうと発言したセントルイス地区連銀のブラード総裁も、来年投票権を得る。同総裁は前回2010年に投票権を有していた際には毎回コンセンサスを支持していた。

JPモルガンのマイケル・フェロリ氏は「ブラード総裁はどう動くか分からない。このため、(来年の)投票は現在のメンバーと比べて予測しにくくなる可能性がある」と指摘した。

また一部のアナリストは、FRBが資産買い入れを早過ぎるとみられる時期に縮小した場合、エバンズ総裁が2011年のFOMCで行ったようにハト派として反対票を投じる可能性がある、と指摘している。

確かに米経済の回復ペースはFRBが早期に資産買い入れを縮小するには不十分なようだ。

ウェルズ・ファーゴのエコノミスト、マーク・ヴィトナー氏は「現在の環境を踏まえると、景気は減速する見込みで、インフレも低下しており、タカ派メンバーが説得力のある主張を展開できるかどうかは不透明だ」と語った。

<エバンズ・ローゼングレン両総裁、数値基準導入を後押しか>

FRBは利上げ時期の目安となる失業率・インフレ率の数値基準導入について議論を進めている。

エバンズ総裁とローゼングレン総裁はインフレが高進しない限り、失業率が少なくとも6.5%に低下するまで低金利政策を維持すべきと主張している。

両総裁が投票権を得ることで、どの程度FOMC全体を突き動かすことができるかは不透明なものの、7日実施されたロイター調査では、エコノミスト55人中33人が、FRBは将来的に数値基準を採用するとの見方を示した。

イートン・バンス(ボストン)のポートフォリオマネジャー、エリック・ステイン氏は「数値基準の導入は最優先課題であり、2013年に実施される見通しだ」と語った。

バーナンキFRB議長とイエレン副議長はともに数値基準導入を支持する姿勢をすでに示している。

(Ann Saphir記者;翻訳 佐藤久仁子;編集 吉瀬邦彦)

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