リーマン破綻から1年、元CEO「私は不満のはけ口にされた」

2009年 09月 8日 17:13 JST
 

 [ニューヨーク/ケチャム(米アイダホ州) 7日 ロイター] 「銃は持ってないね。よかった」──今月4日、リーマン・ブラザーズ(LEHMQ.PK: 株価, 企業情報, レポート)のリチャード・ファルド元最高経営責任者(CEO)を追ってアイダホ州ケチャムの山荘を訪れた記者をファルド氏はそう言って出迎えた。

 緑に囲まれた山荘はすぐそばに川が流れ、牧歌的な雰囲気が漂っている。

 「リーマンをつぶした男」と集中砲火を浴びたファルド氏は、疲れた表情をしていたが、今月15日のリーマン破綻1周年を控え、心理的に追い詰められているようには見えなかった。

 黒のフリース、ダークグレーのズボンにサンダルという姿で山荘前の砂利道に現れたファルド氏は、マスコミに話をするかどうか迷っている様子だった。訴訟が続いていることもあるが、今さら自己弁護しても世間は耳を貸さないという思いがある。

 「あれから1年だ。私は散々叩かれ、打ちのめされた。破綻1周年で、また同じことが繰り返される。だが今度は大丈夫だ。文句がある人には、ちゃんと一列に並んでもらう」

 「誰もが不満のはけ口を探している。そのはけ口が私だ。これもいずれは終わると慰められるよ」。ファルド氏はそう言って悲しい顔をした。

 ファルド氏は63歳。94年にリーマンのCEOに就任し、業績が低迷していたリーマンを全米4位の投資銀行に育て上げた。巨額の利益を上げたモーゲージ・バンキング部門は、ライバルの羨望の的となり、ゴールドマン・サックス(GS.N: 株価, 企業情報, レポート)さえも無視できない存在となった。

 しかし、その後の不良資産の拡大で投資家の信認が低下。政府・連邦準備理事会(FRB)はリーマンの売却先を見つけられず、救済を見送った。米国史上最大の企業破綻となった。  続く...

 
 
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