電機メーカーの切り札に「3Dテレビ」浮上、コンテンツ課題
[東京 8日 ロイター] パナソニック(6752.T: 株価, ニュース, レポート)やソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)などの大手電機メーカーは、立体的な映像を見ることができる「3D(三次元)テレビ」を2010年に相次いで投入する。薄型テレビの価格下落に苦しむ電機業界にとって、3Dテレビは付加価値を持った収益源として大きな期待感を抱かせる商品に浮上している。
ただ、視聴できる映像ソフトは、アニメを中心とした映画やゲームなどに限定される見通し。本格的な普及には、テレビ番組など幅広い視聴者層を対象としたコンテンツの開拓が必要になりそうだ。
<シーテックは3Dが主役>
「家庭でも映画館同様の臨場感を体験できる高画質な3Dテレビの実現はもうそこまで来ている」――。パナソニックの大坪文雄社長は、6日開幕したアジア最大級の家電見本市「CEATEC(シーテック)ジャパン2009」の基調講演で強調した。世界同時不況に伴う大幅赤字や大量の人員削減に加え、薄型テレビや半導体などの中核分野では、韓国や台湾などアジア勢との市場競争で劣勢といった厳しい現実が続いた業界にとって、3Dテレビは久しぶりに明るい話題性がある商品といえる。2010年にはパナソニックとソニーが発売する方針のほか、東芝も2010年度後半をめどに発売する意向だという。
3Dテレビは、右目と左目それぞれの角度から撮影した映像素材を専用メガネを通じて立体的に合成する仕組み。3D映像の技術自体はかなり以前から存在していたが、ソニー関係者は「デジタル映像やフルハイビジョン、(高精細光ディスクの)ブルーレイもそろい、本格普及の土壌が出来た」と説明し、機が熟したことを強調する。
シーテック会場には、パナソニック、ソニー、東芝(6502.T: 株価, ニュース, レポート)、シャープ(6753.T: 株価, ニュース, レポート)が試作機を公開し、三菱電機(6503.T: 株価, ニュース, レポート)は米国で2年前から販売実績のあるプロジェクター方式の3Dテレビを展示した。各社の展示ブースには、専用メガネを掛けて3Dテレビに見入る来場者の波が続いた。
シーテック会場を視察中の米調査会社ディスプレイサーチのアナリスト鳥居寿一氏は、3Dテレビについて「新しいテレビとして非常に印象的。子供をディズニーランドに連れて行ったイメージだ」と語る。世界の薄型テレビ市場は「年率20―25%の価格下落が続いている」(鳥居氏)状況で、「このまま何も付加価値を付けないと、価格だけの競争になる。薄型テレビは、大型化、(高精細の)フルハイビジョン、超薄型化といった競争が一巡して、コモディティー(日用品)化しているが、3Dテレビは(差別化の)材料になる」と指摘する。
<3Dは儲かる> 続く...








