日経平均小反落、海外勢や国内投信が内需株売り
[東京 21日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は小反落した。引き続き手掛かり不足から薄商いのなか前日終値付近を推移。20日の米株式市場で予想を下回った住宅着工件数などが嫌気され株価が下落したほか、原油価格の上昇一服を受け、利益確定売りが広がった。公的資金の注入が検討されていると報じられた日本航空(JAL)9205.Tや海運を買う一方で、銀行株を売るアジア系ヘッジファンドの動きが観測される。海外勢や国内投信による内需株売りも指摘された。全般的に方向感が乏しく、前場、後場を通じて高安58円程度の値幅にとどまった。
東証1部騰落数は値上がり755銘柄に対して値下がり769銘柄、変わらずが165銘柄だった。東証1部の売買代金は前日1兆2983億円から1兆2380億円に縮小した。
前日米株式市場はアップルAAPLやキャタピラー(CAT: 株価, 企業情報, レポート)の決算が強い内容となったものの、住宅着工件数や卸売物価指数(PPI)が失望感を誘い、利食い売りの動きが広がった。これを受け、ダウ工業株30種は0.50%安、ナスダック総合指数は0.59%安、S&P総合500種は0.62%安と、3市場で反落した。
東京市場もこうした米株式市場の下落を受け、主力株を中心に利益確定売りが出た。邦銀系の株式トレーダーは、アジア系ヘッジファンドが序盤から空輸株や海運株のほか、ファーストリテイリング9983などを買う一方で銀行株に売りを出していると観測する。空輸株買いは、政府がJALの経営再建に向けて公的資本を注入する検討に入ったとの報道が材料視されたという。
後場に入っても前日終値を挟んだ値動きが続き、日経平均は1万0300円台を維持した。大手証券の株式トレーダーによると、全般的に手がかりが乏しく、短期筋による小規模なリバランスが続いたようだ。このうち、投信系が値がさ株買いを進める一方で、内需関連株を売る動きが目立っていると指摘された。
日中は不動産をはじめ建設、食料品、小売などの弱含みが顕著だった。邦銀系の同トレーダーによると、日本郵政の西川善文社長が辞任を表明し、後任に元大蔵次官が就任する見通しを受け、海外勢は日本の改革路線が逆戻りしたとみており、内需関連株売りを加速させたと指摘。亀井静香郵政担当相は21日、日本郵政社長への就任を斎藤次郎元大蔵事務次官に要請し、同氏が応諾したことを明らかにした。
日本株はこのところ、企業の好決算を受けた米株価に連動しているが、米株式市場では企業決算がピークを超えた後は経済指標が手掛かりになる、と日興コーディアル証券シニアストラテジストの河田剛氏はみている。河田氏は、米ダウ工業株について目先1万ドル付近でもみあうとの見方を示す。また日経平均については、外為市場でドル/円相場が足元の90円付近で推移するなら「年末にかけて上昇しても1万0500円程度」と述べている。
銘柄別ではソニー6758、トヨタ自動車7203が前日終値付近で伸び悩んだ。また、米原油先物が1バレル=80ドルに接近しながら足踏みとなっていることを受け、国際石油開発帝石1605など関連株も軟調だった。JALへの支援行として影響を受けるとみられていた大手銀行株のうち、三菱UFJフィナンシャル・グループ8306、みずほフィナンシャルグループ8411は売りに押された。
(ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)
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