次世代自動車特集:リチウム電池で増産競争、中・韓追い上げ
[東京 27日 ロイター] 自動車メーカーが相次ぎ投入する環境対応車(エコカー)の「心臓部」である蓄電池は、パソコンなどIT機器のデバイスとして使われているリチウムイオン電池が本命だ。
電機メーカーでは、自動車用市場のフロンティアをめぐって、大型化したリチウムイオン電池の増産競争が始まった。電池技術で先行する日本勢は、世界市場で主導的な地位を獲得できる可能性があるが、韓国・中国勢の追い上げは激しい。実用化で先行しながら価格競争に巻き込まれて追い抜かれた半導体や液晶パネルのように、電池がコモディティ化することで、相対的に地位を低下させる懸念もある。
<自動車にリチウム電池の採用が本格化>
ハイブリッド(HEV)自動車や電気自動車(EV)などエコカーにとって、電池の技術が自動車本体の性能そのものとなる。電池の容量が増えればEVの走行距離が伸び、高価な電池の価格が下がれば、EVの値段は普及価格帯に近づくことになる。
エコカーブームをけん引しているホンダ(7267.T: 株価, ニュース, レポート)の「インサイト」やトヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レポート)の「プリウス」は、量産実績のあるニッケル水素電池を搭載している。だが、容量やエネルギー密度に優れるリチウムイオン電池が、安全面や耐久性などの課題が克服されつつあって採用が本格化している。世界初の量産EVである三菱自動車(7211.T: 株価, ニュース, レポート)の「アイミーブ」や富士重工業(7270.T: 株価, ニュース, レポート)のEV「プラグインステラ」はリチウムイオン電池を搭載。トヨタが年末に発売予定のプラグイン・ハイブリッド車(PHV)の新型プリウスもリチウムイオン電池を採用する予定だ。
リチウムイオン電池はソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)が1991年に世界で初めて実用化したのが始まりで、電機メーカーは、小型電池としてノートパソコンや携帯電話などデジタル家電向けの量産化で実績がある。
これに対し、自動車を動かすための大型電池は、小型の家電用電池の数百倍を超える容量が求められる。特にEVの電池容量はHEVの20倍を超える。EVが50万台普及しただけで、家電用を中心とする現在のリチウムイオン電池容量の世界的な規模に達するという。
<トヨタと組むパナソニック、三洋買収で全方位外交へ> 続く...












