日銀決定会合で政府出席者が異例の質問、意思疎通に進化の兆し
[東京 5日 ロイター] 政府と日銀の意思疎通のあり方に新たな動きが出てきた。
鳩山由紀夫政権発足後初の開催となった10月13─14日の日銀政策決定会合に出席した内閣府代表の津村啓介大臣政務官は、政府の経済財政運営方針への見解を求める異例の質問を行っていたことが、きょう5日に公表された日銀決定会合議事要旨で明らかになった。
これまで政府代表発言は、経済認識や政府の政策スタンスの表明にとどまり、いわば「一方通行」の言いっ放しだった。これを前進させる形で、津村政務官は、同日の決定会合で政策委員に対し、政府の経済財政運営方針に対する評価をただし、補正予算の見直しが短期的には経済にマイナスの影響を及ぼしかねないとの複数の日銀製作委員の主張に対し「新政権は個人消費の刺激を通じた内需主導の成長戦略を描いている」と応じた。政府・日銀の意思疎通を深めるための新たな試みの1つが、金融政策決定会合の場で始まったと言えそうだ。
新政権は経済財政諮問会議の廃止によって政府・日銀間の意思疎通が希薄化することを懸念し、定期会合の設置を検討している。津村政務官は同日の決定会合で「日銀および政府が政策運営を行っていく上では、経済情勢や金融情勢についての緊密な意見交換が重要であり、政府としては、日本銀行法4条の規定を踏まえ、日本銀行と常に連絡を蜜にし、十分な意思疎通を図っていきたい」と、定期協議の制度化を正式に打診したことも明らかになった。
ただ、初会合の開催はやや遅れている。関係者によると、当初は11月19─20日の日銀金融政策決定会合前の早ければ11月上旬に開催する方向で調整が進められていた。しかし、「国会と来年度予算編成の関係で、日程と出席者の調整が難しい」(関係者)ことから、月内めどに後ずれしている。
会合は月1回程度を予定しており、出席者は、政府から菅直人副総理兼国家戦略・経済財政担当相ら内閣府の政務3役3人、藤井裕久財務相ら財務省の政務3役3人、日銀から白川方明総裁ら正副総裁3人の計9人になる見通し。鳩山由紀夫首相も情勢に応じて不定期に会合に出席する方向で検討している。
(ロイターニュース 吉川 裕子)
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