人民元は将来代替的な準備通貨に、ドルの役割変わらず=世銀総裁
[シンガポール 11日 ロイター] 世界銀行のゼーリック総裁は11日、世界の準備通貨としてのドルの役割に変わりはないが、米国はそれを当然視せず、財政赤字問題に取り組む必要がある、との考えを示した。
同総裁は、当地で開かれた世銀のコンファレンスで、短期的には、各国の中央銀行にとって準備通貨をドルから他通貨にシフトする上での選択肢は限られているが、今後10年あまりのうちに、人民元がドルの代替的な役割を果たすようになると指摘した。
同総裁は「しばらくは、準備通貨としてのドルの役割は比較的揺るぎない状態が続く」としながらも、「健全な財政政策や金融政策を取り戻さなければ、いずれかの時点でリスクにさらされる。米国は財政赤字やその他の問題を解決する必要がある」と述べ、米政府に責任あるアプローチをとるよう求めた。
一方、人民元については、中国政府による人民元の交換性を高める動きは慎重だが、資本市場の発展を含む経済構造の改革を急速なペースで進めており、人民元の世界的な地位が向上していると指摘、「人民元は今後10―15年のうちにまず国際化され、代替的な役割を提供する見通しだ」と語った。
円に関しては、日本が円を国際的な通貨にするための真剣な対策を取っていないため、米国のライバル通貨になる可能性が失われた、との見方を示した。
同総裁はさらに、今年の世界経済の見通しに満足しているが、各国政府は拙速に景気刺激策を解除すべきではないと指摘。
また、一部のアジア諸国では金融緩和により流動性が増加し、資産バブルが形成される恐れがある、との懸念を示した。
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