プラント各社に明るい兆し、原油価格上昇などで案件増加の傾向

2009年 11月 11日 16:28 JST
 

 [東京 11日 ロイター] プラント各社の先行きに明るさが出てきた。日揮(1963.T: 株価, ニュース, レポート)、東洋エンジニアリング(6330.T: 株価, ニュース, レポート)、千代田化工建設(6366.T: 株価, ニュース, レポート)など主要企業の2010年3月期は軒並み営業減益予想となりながらも、受注については各社とも急増する見通し。

 これまで世界同時不況を背景にプラント需要の落ち込んでいた一方、計画されていた案件についても凍結や延期となるケースが多かったものの、原油価格上昇などによって投資案件が再び動きつつあり、来期以降の収益回復が見込める状況となっている。

 各社の09年3月期の各社受注実績は、日揮が5061億円(前年比25%増)、東洋エンジニアリングが1192億円(同55%減)、千代田化工建設2094億円(同19%減)と日揮を除いて減少。増加を確保した日揮にしても期初予想7000億円を大幅に下回っていた。世界的な景気悪化から設備投資が急速に落ち込んだほか、原油価格の下落により産油国の投資意欲が減退、商談の中止・凍結に追い込まれるケースが続出したことが大きい。

 ところが、ここにきて状況に変化が出てきた。一時はWTI先物が1バレル=30ドル台まで下落していた原油価格が足元では80ドル前後まで上昇したことで「投資についての姿勢が前向きに変わってきた。資材価格に先高感が生じていることも、プロジェクトを早めようとするムードにつながっている」(日揮の須賀啓孔取締役)という。

 千代田化工建設の柴田博至副社長も「投資案件が動きつつある。今年の初めに比べ角度がかなり上昇してきた」と指摘するなど、新規プロジェクトが立ち上がっているほか、計画がストップしていた案件についても再開する例が増えてきた。

 受注環境が好転しているのは、産油国が集中する中東地域だけではない。景気復調が顕著なBRICs諸国などでも、プロジェクトが増えている。

 東洋エンジニアリングの市川勲常務は「当社の得意とするブラジル、インドはエネルギー需要の拡大が見込まれるなど、有望な案件がある状況。とりわけブラジルは強気の経済政策を取っている。こうした中、いかに受注を獲得していくかが課題だ」と語っていた。

 10年3月期の各社受注高見通しは、日揮が期初予想の5000億円から7000億円に上方修正すると発表。千代田化工建設は上半期が732億円にとどまりながら、期初予想の4400億円を据え置いた。これについて「ターゲットとしていた案件が下半期に集中。受注については後ずれすることもあるが、これらを獲得できれば予想通りの数値となる」(柴田副社長)という。  続く...

 
 

ロイターオンライン調査

写真

欧州の監督当局は金融機関の報酬制限導入で足並みがそろっているが、その関連で注目されるのが、流動性規制に向けた動きだ。  ブログ