5年債は「好調な入札」、大手行の足並み揃わずPKO観測も

2009年 11月 12日 19:34 JST
 

 山口 貴也記者

 [東京 12日 ロイター] 個人向け国債の販売低迷による増額分が上乗せされた5年物の利付国債入札は、主要投資家である大手銀行の一角が買いに踏み切り、安どの声が広がった。

 ただ、好調に終えた背景には、レポ取引のひっ迫など業者が応札しやすい技術的要因があったほか、「PKOに過ぎないのではないか」と冷めた声もある。鳩山政権下での国債増発が確実視される中、大手行の投資スタンスは足並みが揃っておらず、今回の入札通過で一転して強気見通しが広がるには至っていない。

 財務省が12日正午締め切りで実施した5年物の利付国債入札(表面利率0.7%、86回債と銘柄統合発行)は、最低落札価格が100円03銭、平均は100円05銭となり、入札の好不調を示す「テール」は2銭にとどまった。応札倍率も3.70倍に上り、市場で「好調な入札」(外資系証券)との声が広がった。

 好調な入札を主導したのは、大手銀行の一角とみられる。銘柄を特定して融通し合うレポSC取引で、5年86回債がマイナス20ベーシス付近で取引され、急激に債券需給がひっ迫した影響で証券会社など業者が応札しやすかったことも、好調な入札を演出した公算が大きい。

 今年10月以降、銀行勢の買い控えが鮮明だったうえ、今回から1000億円増額されるため、入札に対する警戒感が強まっていた。入札結果が伝わった午後の債券市場では、価格変動リスクを抑える狙いで国債先物を売り持ちにしていた業者が先物を買い戻したほか、ストップを付けた海外勢が踏み上げ、中心限月12月限は10月22日以来3週ぶりの高値圏に浮上。

 長期金利の指標銘柄は、前日比5.5ベーシスポイント低い1.370%となり、4日以来6営業日ぶりに心理的節目の1.4%を割り込んだ。

 
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