新興市場への資本流入、為替などを不安定に=IMF専務理事

2009年 11月 14日 03:48 JST
 

 [シンガポール 13日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)のストロスカーン専務理事は13日、新興市場に資本が流入していることについて、明るい景気見通しを反映していると指摘する一方、為替や資産価格が不安定になる恐れがあると警告した。

 シンガポールで行った講演の原稿によると、同専務理事は「アジアの一部地域を含む新興市場に資本が再び流入していることが政策上の課題となっている」と述べ、資金流入は、金融状況の正常化を背景に、高リスク資産に対する投資意欲が再び高まっているしるしとの見方を示した。

 その上で「資本流入は全般的に有益だが、為替レートや資産価格の急激な変動や不安定化のリスクが生じる」と述べた。

 こうした副作用に対処する上で、政策当局者にはいくつかの手段があるとし「為替レートの切り上げや財政の緊縮化、また適切な場合は利下げが含まれる。さらにマクロプルーデンシャル(マクロ健全性)に関する措置も資産価格バブルのリスクを抑制することが可能だ。市場に基づく資本流入の管理は資金流入のボラティリティ抑制に寄与する」と述べた。

 その一方で、これらの手段はコストが大きく、時間とともに効果が薄れることが多いと指摘した。

 ストロスカーン総裁はまた、世界経済の不均衡是正の一環として、アジアの通貨は時間をかけて上昇する必要があるとの見解を示した。

 「アジア通貨の多くは、主要な貿易相手国の通貨に対して、依然として過小評価されている。その一方でユーロは過大評価されている。わたしの見方では、(アジア諸国は)為替レートの緩やかな上昇に逆らうべきではない。これは長期的な不均衡是正に不可欠だと考える」と述べた。

 世界経済については、危機の最悪期を脱したものの回復は依然としてぜい弱との認識をあらためて示し「従って、回復がしっかりと根付き、失業が低下する状況になるまで政策当局者は景気支援措置を継続する必要がある」と述べた。  続く...

 
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