日立、公募増資とCBで最大4156億円の資金調達

2009年 11月 16日 13:28 JST
 

 [東京 16日 ロイター] 日立製作所(6501.T: 株価, ニュース, レポート)は16日、公募増資と転換社債型新株予約権付社債(CB)によって最大4156億円を調達すると正式発表した。自己資本の調達で財務基盤を強化し、グループ再編の資金や借り入れ金の返済に充てる。

 同社の公募増資は1982年に米国で実施して以来27年ぶり。

 日立が国内外で新たに発行する普通株は、オーバーアロットメントを合わせて最大11億5000万株。増資後の発行済株式数は約34%増える予定。新株による調達額は3182億円。さらにCBの発行総額は1000億円で、諸費用を差し引き974億円調達する。また、CB発行分の発行済株式数に対する比率は7.8%。新株の発行条件は12月7日から10日までの間に決定し、払い込み期日は12月14日から17日までのいずれかの日とした。 

 日立は、同社のグループ戦略として従来の「総合電機路線」を修正し、電力や交通システム、情報通信など社会インフラ関連事業に経営資源を重点配分するグループ再編に取り組んでいる。公募増資とCBで調達する資金は、重点配分する関連事業の設備や投資などに2600億円を充て、残額を借入金の返済に充てる。

 設備投資の内訳は、1)ソフト・サービスなど情報通信システム事業に900億円、2)原子力や交通・都市開発など電力・産業システム事業に1000億円、3)リチウムイオン電池関連の生産能力拡大に300億円――とする。このほか、データセンタ関連の強化に300億円、電力・産業システム関連事業の強化に100億円の投資を実施する予定。

 また、日立はグループ再編の一環として10月に、日立ソフトウェアエンジニアリング(9694.T: 株価, ニュース, レポート)や日立マクセル(6810.T: 株価, ニュース, レポート)など上場5社の株式公買い付け(TOB)を実施した。この際の株式取得資金は約2550億円にのぼったが、今回の調達資金は、この際に借り入れた短期借入金の返済にも充てる。

 日立は2009年3月期に国内製造業としては過去最大となる7873億円の最終赤字を計上。08年3月末時点で20.6%あった自己資本比率は11.2%に低下し、09年9月末には10.9%まで低下した。2010年3月期も2300億円の最終赤字見込みで、4年連続の最終赤字となる。

 11月15日にロイターは、日立製作所が公募増資などで最大4000億円の資金調達を実施する方針であると伝えていた。

 (ロイター日本語ニュース 村井 令二)

 
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