米アップルの「秘密主義」、サプライヤーは情報漏れが命取り

2010年 02月 20日 12:00 JST
 
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 [龍華(中国)/台北 17日 ロイター] 中国南部、広東省深センの龍華にある大規模な工場の集積地は、警備が厳重な要塞を思わせる。施設に入るために従業員はセキュリティーカードを通さなくてはならず、車で出入りするには指紋認識装置による守衛のチェックを受ける必要がある。

 広大な敷地内ではコンテナトラックやフォークリフトが四六時中ごう音を響かせ、世界的なトップ企業が作り出す電子機器や製品を運ぶため、工場から工場へと24時間体制で動き続けている。

 米アップル(AAPL.O: 株価, 企業情報, レポート)の主要生産委託先の1つである富士康国際(フォックスコン・インターナショナル)(2038.HK: 株価, 企業情報, レポート)の龍華工場では、従業員は生活必需品のほとんどを支給されており、工場施設内には寮や食堂、娯楽施設や銀行のほか、郵便局やパン屋まで用意されている。

 施設内で普通に生活する限り、従業員があえて外に出て行く理由はほとんどないため、情報漏れの危険は少なくて済む。新製品の発表に際してメディアの目に神経を尖らせるアップルや同社のスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)の怒りを買うリスクも減ることになる。

 携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」やタブレッ ト型パソコン「iPad(アイパッド)」などアップル製品の多くは、龍華のような生産拠点で組み立てられている。電子機器受託生産(EMS)の世界最大手である台湾の鴻海精密工業(2317.TW: 株価, 企業情報, レポート)を親会社に持つフォックスコンをはじめ、アップルの秘密を守るための取り組みは徹底されている。

 フォックスコンの龍華工場の外で取材に応じた従業員の1人は、「工場内はどこもセキュリティーが厳しく、金属探知機を使って調べている。退出時に金属性の物が見つかれば、すぐに警察が呼ばれる」と話した。

 こうした内容について、鴻海精密工業のスポークスマンとアップルはともにコメントを差し控えている。

 しかし、中国や東南アジア各地の業界関係者によると、アップルは開発中の新製品についてはどんなにささいな秘密も守ろうとしている。また、委託先の一本化による利便性を優先するほかの家電メーカーとは違い、プロジェクトによって業者を細かく選別することもあるという。「そうすれば、アップル製品に関するあらゆる秘密を持てる存在はアップルだけであることが保証される」と鴻海精密工業の子会社の関係者は語る。    続く...

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 2月17日、米アップルの「秘密主義」により、サプライヤー側も情報漏れに対する厳しい対応を迫られている。写真はタブレッ ト型パソコン「iPad(アイパッド)」。サンフランシスコで1月撮影(2010年 ロイター/Kimberly White)
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