ドル91円半ば、首相辞任で一時円全面安=東京市場
[東京 2日 ロイター] 東京外為市場で、午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時時点から上昇した91円半ば。鳩山首相の辞任表明を受けて、円は対ドルで80銭程度、対ユーロで1円程度下落するなど全面安となった。しかし、午後の取引では下げ幅を縮小するなど、値動きへの影響は限られた。
アジア時間のドルは早朝安値の90円後半から一時91.78円まで、ユーロは同110円後半から112.50円まで上昇した。鳩山首相の辞意表明を受けて円売りが大きく進んだ。円は対英ポンドでも135円前半と朝方の安値から2円超、対豪ドルでも76円後半へ1.5円下落した。「政治的な不透明要因の増大が懸念された」(外銀)という。
しかし、午後に入ると円安は一服。ドルは91円半ばへ、ユーロは111円半ばへともに下落した。メリルリンチ日本証券のFXストラテジスト・藤井知子氏は「日本の政治は海外勢に対し、政権は短命だが経済などの大勢に影響はないとの印象を与えてきた。今回も若干の円安反応はあるだろうが、すぐに資本移動が起こって大きく円が売られるのは考えづらい」と話している。
ユーロ/ドルは1.22ドル前半で上値の重い展開となった。アジア時間には、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるノワイエ仏中銀総裁が、2日付独ハンデルスブラット紙のインタビューで「現在のユーロの対ドル相場は過去10年の平均付近にある。決して異常に低い水準ではない」と述べたと伝わった。「発言に大きく反応した感じはないが、ユーロは戻り売りスタンスが大勢」(別の外銀)という。
前日海外で、ユーロは欧州不安をめぐる数多くのうわさやニュースを受けて、1.22ドル後半から1.2110ドルまで200ポイント近く下落して4年ぶり安値を更新。しかし、その後は短期筋の買い戻しが優勢となって1.23ドル半ばまで250ポイント近く切り返す激しい値動きとなった。
<カナダは連続利上げに不透明感>
アジア時間の取引では、ドル/カナダドルがロイターデータで1.0572カナダドルまで上昇。前日海外の高値を小幅に上抜け、27日以来1週間ぶりドル高/カナダドル安水準をつけた。中国を訪問中のフレアティ財務相はロイターとのインタビューに応じ、政策金利について「今年どうするというプランはない。ただ状況を見ていくしかない」と発言した。
カナダでは前日にカナダ銀行(中央銀行)が市場予想通り0.25%の利上げを実施、政策金利を0.5%とした。主要7カ国(G7)で金融危機後に利上げを実施したのは初めて。ただ、同時に発表した声明で「見通しがかなり不透明であることを踏まえると、金融刺激の一段の緩和は国内外の経済動向を見据えながら慎重に判断していかなければならない」としたことで、今後も継続的な利上げを予想していた市場では「ハト派な印象」(外銀)との見方が広がり、カナダドルは軟化した。
ロイターが中銀の利上げ実施後、カナダのプライマリーディーラーを対象に行った聞き取り調査によると、12社のうち11社が7月も利上げを続けると回答。見方は大きく変わらなかった。
(ロイター 基太村真司記者)
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