民主党の概算要求基準、2兆円の「日本復活特別枠」提言
[東京 22日 ロイター] 民主党は22日、経済成長やデフレ脱却など景気回復に資する事業などに配分する2兆円程度の特別枠の創設などを盛り込んだ2011年度予算の概算要求組み替え基準に関する提言をとりまとめ、菅直人首相に申し入れた。
政府は党からの提言を踏まえて27日に概算要求基準を閣議決定する。
提言では、2011年度予算編成に向け、政府が示した国債費などを除く71兆円程度の「歳出の大枠」や新規国債発行額を約44兆円以下に抑制する方針について「全力をあげる」ことを明記。
社会保障費の自然増分である約1.3兆円や地方交付税について22年度並みの一般財源総額の確保を認める一方、「歳出の大枠」71兆円の達成に向け、官邸が各閣僚に対して概算要求枠をあらかじめ配分することを盛り込んだ。各閣僚は、要求枠の範囲内で「新成長戦略」とマニフェストに基づいて政策の優先順位を明確化した上で要求を行う。
提言発表を受けて会見した玄葉光一郎政調会長(公務員制度改革担当相)は、閣僚要求枠について「2010年度当初予算を下回る枠を設定する」と明言し、71兆円の枠内で2兆円程度の特別枠を設定する考えを示した。71兆円の大枠設定については、与党内からも異論が出ていたが、玄葉政調会長は「71兆円はこれまでの予算でも最大規模だ。景気拡大型の予算規模を維持している」と強調し、景気への配慮と財政の持続可能性維持のバランスを踏まえた金額との認識を示した。
2兆円程度の「元気な日本復活特別枠」は、1)マニフェストの実施、2)デフレ脱却・経済成長に資する事業、3)雇用拡大に資する事業、4)人材育成、安心・安全の向上に資する事業──などに配分。原則として、各府省の2010年度当初予算額と官邸が各閣僚に配分する概算要求枠との差額を上限とし、最終的な配分は、各省から要請のあった政策について「公開コンテスト」を行った上で首相が決定する。
特別枠や社会保障費の自然増分などの財源捻出については「ムダづかいの根絶・総予算の組み替え」で対応することを強調。特別会計の事業仕分けの結果を「確実に2011年度予算で実現する」ことや、国家公務員総人件費や国会議員経費の削減なども盛り込んだ。玄葉政調会長は特別会計の事業仕分けについて「どの程度の財源が捻出できるかは、まだわからない」と述べたが、特別会計の制度の見直しにも踏み込む必要性を指摘した。
玄葉政調会長らは、党の提言を22日午後、菅直人首相、仙谷由人官房長官、野田佳彦財務相に提出。政府は党の提言も踏まえて27日に概算要求基準を閣議決定する。仙谷官房長官は22日午後の会見で、民主党提言を概算要求組み替え基準に盛り込むことについて、各省庁や担当大臣から抵抗があった場合でも「断固としてやっていくことになるだろう」と述べ、党と一体となって予算編成に取り組む姿勢を強調した。
(ロイターニュース 伊藤 純夫記者)
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