エコカー補助金が9月に終了、中古車販売に期待感

2010年 08月 27日 17:40 JST
 
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  [東京 27日 ロイター] 9月末のエコカー補助金制度の終了に向け、中古車業界で販売回復に期待感が高まっている。エコカー補助金制度は車齢13年超の車を廃車にして買い替えた場合、登録車で最大25万円の補助金が得られるというもので、中古車の最大のウリである価格的なメリットが薄れていた。

 補助金が本格的に浸透した09年7月から10年6月までの1年間、トヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レポート)のハイブリッド車(HV)「プリウス」をはじめとした燃費のよい補助金対象車が人気を集めたことから、新車販売は前年同期比13.3%増と回復してきたが、逆に中古車販売は登録車と軽自動車を合わせて同7.1%減の648万台と約50万台減少した。両者で明暗が分かれていただけに、中古車業界では補助金制度の終了によって市場が活性化されるのではないかとの見方も出ている。

 <期待感高まる中古車業界>

 国内の自動車メーカー各社が10月以降の新車販売の減少を見込む中、中古車業界はエコカー補助金制度終了を今かと待っていた。市場の縮小は若者の車離れなど構造的な問題もあるが、補助金やエコカー減税などの政府の景気対策で価格的なメリットが薄れていたことも一因となっていた。補助金制度の終了ついて、中古車買い取り大手ガリバーインターナショナル(7599.T: 株価, ニュース, レポート)の調査研究機関であるガリバー自動車研究所の鈴木詳一所長は「中古車業界にとって追い風になる。新車と中古車の価格差が縮まるだけでなく、商品不足の解消につながる」と指摘する。鈴木所長によると、中古車としてまだ価値のあるものでも廃車に回されるケースが増えたため、低価格レンジの商品不足が課題となっていた。補助金制度の終了で13年超の車が廃車にされずに下取りに回るようになれば、市場に出回る中古車も増える。

 ただ、新車販売が減少すれば下取り車の発生も減少するため、「あまり(中古車販売が)増えることはないのではないか」(日本自動車販売協会連合会)という厳しい見方もある。10年前の2000年には登録車と軽自動車合わせて820万台超あった中古車市場は09年には669万台まで減少。ある業界関係者は「補助金終了で多少の浮揚感はあるかもしれないが、かつてのレベルには戻ることはないだろう」と冷静に分析する。

 <危機感募らせる自動車メーカー>

 一方、10月以降の新車販売ついては、各メーカーが危機感を隠さない。「インセンティブがなくなってドイツのようにならないか心配だ」と、決算会見で打ち明けたのは三菱自動車(7211.T: 株価, ニュース, レポート)の青砥修一常務だ。ドイツは09年1月から新車買い替え補助制度を開始し、同9月に打ち切ったが、その反動で10年7月まで8カ月連続で前年同期比マイナスとなった。落ち込み幅も3割程度と、カンフル剤の“後遺症”に悩まされている。各メーカーにとって欧州の自動車大国ドイツの現状は、日本市場の先行きとイメージが重なるのだろう。トヨタの伊地知隆彦専務は「このような画期的な需要喚起策は国内では初めてだったし、これが終了したときにどんな影響があるか読めない」と警戒感を隠さない。ホンダ(7267.T: 株価, ニュース, レポート)の近藤広一副社長も、10月以降「(総需要は前年同期比で)3割ダウンぐらいは考えておいたほうがいい」と覚悟する。

 ホンダ幹部が「顧客がエコカー補助金があったことを忘れるまでは2、3カ月はかかる」というように、いずれにしても終了直後の国内販売の落ち込みは避けられそうにない。12年4月まで続くエコカー減税を生かしつつ、商品でどのように顧客の購買意欲を刺激していくのかが焦点となる。こうした事業環境の中、中古車販売店も新車ディーラーも真の実力を試されることになる。

 ( ロイター日本語ニュース:杉山健太郎記者 編集:布施太郎)

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 8月27日、9月末のエコカー補助金制度の終了に向け、中古車業界で販売回復に期待感が高まっている。写真は補助金対象者のトヨタ自動車のプリウス。都内で7月撮影(2010年 ロイター/Yuriko Nakao)
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