投信の円売り・海外勢の増資払い込み、わずかな取引チャンスとして意識

2009年 07月 10日 16:51 JST
 

松平 陽子記者

 [東京 10日 ロイター] 為替市場でのフローが落ちる中、円をめぐる実需の動きに関心が集まっている。外貨調達を伴う投資信託人気を背景に月に数千億円規模の円売りが定着しつつある一方で、千億円単位の日本企業の大型公募増資が増えている。

ともに売り買いのタイミングが読みやすいため短期筋が乗りやすく、大型投信の設定日や増資の払い込み期日が近づくたびに為替市場で話題を呼んでいる。

 トレンドが出にくくなった為替市場で、わずかな取引チャンスとして意識される円をめぐる動きを追った。

 <投信経由の円売りフローは定着へ>

 海外株式や外債などの海外資産に投資する外貨型の投資信託の人気が高まっている。大和証券SMBCの試算をもとにすると、6月はこれらの投資信託への資金流入が4538億円に膨らんだ。2008年7月(5176億円)以来11カ月ぶりの規模だ。6月はボーナス月という季節要因もあるが、4月の2690億円、5月の3215億円と流入規模は増加基調。2008年9月のリーマン・ブラザーズ破たんをきっかけにした金融市場の混乱で一時は個人の投信購入には急ブレーキがかかり、2008年10月には1392億円の資金流出となったが、ここにきて投信へのマネーフローは着実に回復トレンドをたどっている。

 これらの投信は外貨の調達を伴うため、為替市場には円売りとして表れる。大型の投信設定のたびに、市場では投信関連の円売りが話題になる。

 7月についてはボーナス月の押し上げ効果がはく落することに加え、ここにきて株価が調整局面に入っていることもあり、資金流入はトーンダウンする可能性がある。しかし「個人投資家のリスク許容度が高まっているため、株価が2番底をつける展開にならなければ、すう勢的には投信を買う流れは続く」(大手証券)とみる声が多く、投信を通じた円売りのフローが今後も定着するとみられている。  続く...

 
 

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