「空中戦」が続く為替相場、くすぶる不良債権問題とドル不足

2009年 07月 10日 16:43 JST
 

森 佳子記者

 [東京 10日 ロイター] 最近の為替市場では、値動きが「空中戦」のような短期決戦で完結し、相場の大きなうねりや方向性が形成されにくくなっている。

 米金融機関の第2・四半期決算を来週に控え、ドル/円相場はレンジの下限が切り下がったとの認識はあるものの、引き続きレンジ・バウンドな取引を予想する市場参加者が多い。

 背景には、金融危機に端を発する投機マネーの細りや、各国の超低金利政策、政府による経済・金融への積極介入があり、これらが事実上トレンドを打ち消している。実需のフロー自体も、国際収支の不均衡縮小によって縮小、投資家もリスク資産を圧縮している。

 さらに、最悪期を脱したとされる欧米金融機関において、実際は不良債権処理が進んでいないため、ドルやドル資産の市場評価が停滞していること、そしてレバレッジの低下や取引コスト増で為替を絡めた裁定取引の対象が減少した、との指摘もある。

 不良債権の処理を進められない欧米金融機関の存在と市場への影響、そしてそれがさらに収益機会の減少へとつながる構図をみていく。

 <不良債権処理に遅れ、ゆがむ市場機能> 

 市場では「ファンダメンタルズという重力にまかせれば、ドル安が自然な流れ」(ファンド・マネージャー)との見方が大勢だ。しかし、その一方で、少なからぬ数の金融機関がマネー・マーケットで必要十分なドル資金を確保できず、為替スワップ取引への依存度を高めていることで、ドル、円、ユーロの需給に影響を及ぼしている。  続く...

 
 
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