プラズマTVで格差鮮明、液晶は大型化で攻勢

2007年 02月 10日 08:04 JST
 

 [東京 9日 ロイター] 薄型テレビの一翼を担うプラズマテレビで、業績の格差による明暗が鮮明になってきた。市場シェアを伸ばし独走態勢を固めつつある松下電器産業(6752.T: 株価, ニュース, レポート)に対し、日立製作所(6501.T: 株価, ニュース, レポート)とパイオニア(6773.T: 株価, ニュース, レポート)がプラズマ・ディスプレー・パネル(PDP)の新工場建設の先送りを決めた。

 背景には急速な価格下落があるが、プラズマのライバルである液晶テレビでは、大型化などによって利益を伸ばす傾向もみえ、プラズマ市場を侵食する動きをみせている。収益構造の安定化の観点からみて松下も安閑としてはいられない市場環境になっており、大型テレビでの競争は、新たな段階を迎えつつある。

 <日立・パイオニアが新工場の建設延期>

 パイオニアは山梨県内にPDP新工場用の土地を30億円で取得。最も早ければ2007年初頭に着工する意向だったが、市場悪化を受け当面延期すると1月末に発表した。日立も、3月末までに新工場の建設場所や着工時期を決めるとしていたが、決定時期を今年の年末ごろまでに先送りする。

 両社は今後の対応について「数量を追求するよりは、特徴ある製品と原価低減を進める。他社との連携によりコスト削減する対策も考える」(三好崇司・日立副社長)、「(新工場は)他社との提携などあらゆる可能性について検討した上で決定する」(石塚肇パイオニア専務)としている。

 ただ、PDPは半導体や液晶と同様、装置産業であり、長期的にコスト削減を進めるには、投資継続によるスケールメリットの追求が欠かせない。高品質路線をとるパイオニアは、年末商戦で他社が前年比で30%くらい値下げする中、10%程度の値下げ幅にとどめた結果、販売が伸び悩んだ。日立も、数量を追わない路線について「厳しいのは事実」(三好副社長)として、最善の策ではないとの認識だ。

 <液晶が大型化で攻勢>

 両社の建設延期には、急激に進む薄型テレビの価格下落とプラズマ市場の成長に急ブレーキがかかっていることが影響している。米調査会社のディスプレイサーチによると、06年10−12月期のプラズマの世界出荷額は前年同期比15%減の約18億ドル(約2100億円)。価格下落と出荷台数の伸び悩みを受け、初めて前年同期を下回った。平均価格も前年同期比17%減の670ドル(約8万円)と過去最安値を更新した。  続く...

 
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