存在感増すイスラム・マネー、シャリア指数の認知度がカギ

2007年 06月 15日 13:46 JST
 

 [東京 15日 ロイター] 原油高などを背景にイスラム・マネーが存在感を増している。イスラム・マネーは圏内投資傾向が強いものの、規模の拡大で世界の金融市場への流入額が増加。

 ファンドなどイスラム金融専門商品の立ち上げ機運が高まる中、イスラム圏独特の投資行動が世界の金融市場に影響を与える可能性もあり、日本の株式市場も例外ではない。イスラム法(シャリア)に準拠した株式指数を算出する動きは既に出ており、同指数の認知度が上ってくるようだと、ミクロ面でみたマネーの動きに変化を与えることも考えられる。

 <急増するイスラム・マネー、圏外投資にも期待>

 イスラム諸国会議機構(OIC)には57カ国が加盟しており、イスラム人口は13億人ともいわれている。アラブ首長国連邦(UAE)を構成する7首長国のひとつ、ドバイの発展がめざましいのは周知のところだが、中東だけでなく中央アジア、マレーシアやインドネシアなどの東南アジア、モロッコやチュニジアなどの北アフリカと加盟国は広範囲に及ぶ。

 圏内には、巨額のイスラム・マネーが存在している。マレーシアに本部があるイスラム金融サービス委員会(Islamic Finanacial Services Board、ISFB)の直近の推計ではイスラム・マネーは1兆ドルに達したもよう。ただ、統計から漏れるマネーの部分が大きく、更に年間伸び率が15%ともいわれており、実際の規模は1兆ドルをはるかに超えている可能性が高い。

 イスラム社会は聖典コーランの教えに基づいており、金融も例外ではない。イスラム金融には2つの大きな特徴がある。ひとつは、イスラム法(シャリア)に則った金融取引で金利という概念がない点。利子の受け取りはコーランで禁じられいるためだ。もうひとつは、コーランの教義に反する事業─豚肉、アルコール、武器、賭博(とばく)、アダルト・エンターテインメント─に関わっている相手とは金融取引できないという点だ。

 イスラム金融の各取引には、各金融機関などに設置されているイスラム学者委員会(シャリア・ボード)が取引の詳細を調査し、シャリアに適っていることを事前に認定する「シャリア・コンプライアント」作業が必要となる。

 別の特徴として、イスラム圏内への投資傾向が強い点が挙げられる。野村証券金融経済研究所アジア調査部のシニア・ストラテジスト、岩田佳也氏は、米国債券への投資などはあったものの、基本的に利子が発生する資産で表立って投資しづらい上、2001年の米国同時テロをきっかけに、米国など圏外資産を回避し圏内投資の意識が強くなっているようだと指摘する。  続く...

 
 
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