アドバンテッジ、東京スターへのTOBで最終調整
[東京 7日 ロイター] 米投資ファンドのローンスター [LS.UL] が進めている傘下の東京スター銀行8384.Tの株式売却で、国内系投資ファンドのアドバンテッジ・パートナーズ(東京都千代田区)が早ければ今秋にも株式公開買付(TOB)を実施する方向で最終調整に入っていることが明らかになった。
複数の関係筋がロイターに明らかにした。
アドバンテッジはTOBでローンスターが保有する東京スター銀の発行済み株式約68%すべてと、その他の少数株主の持ち分も取得する方向だ。関係筋によると、TOB価格は1株あたり41万円程度の見込み。発行済み株式すべてを買収した場合、総額は2870億円程度。東京スター銀の株式は上場廃止になる。
アドバンテッジとローンスターは金融庁と、東京スター銀の主要株主変更について認可を得る交渉を続けているが、交渉は最終調整に入っているという。ある関係者は「先週の話し合いで諸問題の打開策をみつけることができた」と語った。
東京スター銀は2005年10月、1株43万円で東証1部に上場した。ローンスターは保有する東京スター銀行株の約3割を売却してエグジット(投資回収)した結果、売却益約900億円を手にした。ローンスターが今回、保有株式をすべて別のファンドに売却することで、株式は再度、非上場化することになる。市場関係者の間では「売却益を得るために、たった2年程度しか株を公開させないとは、身勝手な行動だ」(大手証券)との批判が出ている。関係者によると、金融庁も少数株主の保護の観点に欠けているのではないかとの懸念から、ローンスターやアドバンテッジなどから詳しく事情を聞いたもようだ。
関係者によると、アドバンテッジは今回の買収で、メリルリンチMER.Nとユニクレディト(CRDI.MI: 株価, 企業情報, レポート)、新生銀行(8303.T: 株価, ニュース, レポート)、クレディ・アグリコル(CAGR.PA: 株価, 企業情報, レポート)の投資銀行部門であるカリヨンの4社から期間5年の1600億円のローンを調達する予定。また、メリルからは600億円のメザニン(債券と株式の中間的な商品)も使い資金調達する予定だが、信用収縮のマーケット環境を背景に、メザニンの規模は予定よりやや小さくなる可能性がある。
ローンスターは東京スター銀の発行済み株式の約68%を保有する筆頭株主。ローンスターは東京スターの前身で経営破たんした旧東京相和銀行を2001年に約400億円で買収した。その後、政府が不良債権処理のため約7000億円の公的資金を注入し、再建後の2005年10月、東京証券取引所に株式を新規公開した。
東京スターの広報担当者はロイターに対し、アドバンテッジによるTOBの方向について「コメントできる立場にはない」と述べた。
東京スターの7日終値は前営業日比6000円高の29万4000円。
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