ドル資産のトリプル安懸念広がる、FRB大幅利下げで
[東京 21日 ロイター] 米欧でのインフレ懸念の台頭が米株の上値を抑え、ドル安につながるというドル建て資産のトリプル安の前兆現象が展開し始めた。中でもドルは対円を除いて全面安の動き。
これを受け、米連邦準備理事会(FRB)の大幅利下げを好感していたマーケットは一転、この先の米追加利下げはドル下落につながると警戒感を強めている。
20日NYの外為市場では、ユーロ/ドルが1.4台でジリジリと上昇して史上最高値を更新。ドルは対カナダドルで一時、等価まで下落。主要6通貨に対するNY商品取引所(NYBOT)のドル指数は15年ぶりの低水準を記録した。
米債市場でもインフレ懸念が前日に続いて強まり、10年米国債利回りは前日の4.5%台から4.69%に上昇して取引を終了。米株式市場では、ダウが前日比48.86ドル安い1万3766.70ドルに反落した。
みずほ証券・チーフマーケットエコノミストの上野泰也氏は「原油や金が急騰しているほか、ドル安が際立った。インフレ加速への警戒感が一気に強まっている。利下げ当初は景気の底割れを防いだとして歓迎したものの、手のひらを返したようにインフレはどうするのかと圧力をかけているようにも映る」と話す。
<商品市況の上昇は企業収益を圧迫か>
この動きは21日の東京市場にも波及し、日経平均は反落している。寄り前の外資系証券の注文状況は2日連続で買い越しとなったものの、「海外勢は低位の鉄鋼株を買い、株価の高い銀行株を売る動きが目立っている。金額ベースでは売り越しのようだ」(外資系証券売買担当者)とみられている。3連休を控えて売買高は低調。「9月期末の実質最終売買日でもあり、新規の買いが入りにくくなっている」(コスモ証券エクイティ部副部長の中島肇氏)との声が出ていた。
欧米でのインフレ懸念は日本株にも波及している。「世界的に鉄鋼株など資源関連株が上昇し、日本市場でも鉄鋼や非鉄、海運などが高い。ただ全体的に見れば、商品市況の上昇は原材料価格の高騰という形で企業業績を圧迫する要因になる」(三菱UFJ証券・投資情報部長の藤戸則弘氏)と先行きを懸念する見方が出ている。 続く...












