新年のリスク先取りし株売り/債券買い、警戒感抱き年越しへ
[東京 28日 ロイター] 28日の東京市場は株安・債券高。米金融機関の損失拡大の懸念から日本の銀行株があらためて売り直されるなど、大納会となったこの日も海外発の材料に振らされた。
朝方発表された一連の経済指標は強弱まちまちの結果となり、材料視されなかった。信用問題や米経済の減速など年明け以降のリスクを先取りして、株売り/債券買いのオペレーションもみられた、という。日本の年末・年始休暇中の相場波乱への不安心理は消えておらず、市場関係者にとっては警戒感を抱きながらの年越しとなる。
<懸念される問題が噴出した大納会>
株式市場は、サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題、景気減速とインフレ、ドル安と来年の問題が軒並み噴出した大納会となった。「掉尾の一振」とはならず前日比250円を超える大幅安で日経平均は年内取引を終了。休暇前の薄商いながらも株式市場には重苦しいムードが漂っている。海外勢は休暇中で目立ったフローはないが、米国勢からコア30銘柄を中心に売りが出ていたほか、欧州勢から内需株を中心にバスケット売りがあったとの観測が出ていた。
みずほインベスターズ証券、調査部副部長の川崎恵次郎氏は「来年の相場に期待を持ちにくく利食い売りの出やすい局面で、パキスタンのブット元首相暗殺やゴールドマン・サックスによる米金融機関のCDO関連の評価損見通しなど悪材料が重なり、手仕舞い売りが先行した」と話している。そのうえでブット元首相の暗殺の影響について「隣国インドへの混乱波及が懸念され、インド関連のスズキ(7269.T: 株価, ニュース, レポート)などに売りが出ている。パキスタンは地政学的に微妙な位置にあり、BRICsのインドのほか産油国であるイランにも近く、混乱の行方が気にかかる」という。
<日米ともに金融株に売り>
ゴールドマン・サックスのアナリスト、ウィリアム・タノナ氏が27日、シティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)、メリルリンチMER.N、JPモルガン・チェース(JPM.N: 株価, 企業情報, レポート)の3社が第4・四半期に従来予想を上回る評価損計上を迫られる可能性があると指摘。またシティは資本を維持するために40%減配する可能性があるとしたことを受けて日米ともに金融株に売りが広がった。
市場では「シティがストラクチャード・インベストメント・ビークル(SIV)をオンバランス化する方針を示したことで評価損の拡大はある程度予想されていたが、ソブリン・ウエルス・ファンドによる米金融機関への資金注入でマーケットが浮かれていたところに水を差した格好になった」(国内証券投資情報部)との見方が出ている。 続く...













